先々週に、96歳女性がまた食欲不振とだるさで入院していた。またというのは、6月末にも同じ症状で入院していて、当方が担当していた。点滴を3日して、あとは特に何をするというでもない入院で、7月半ば過ぎに退院した。
ふだんは、当院勤務から開業した循環器科医のクリニックに通院している。この年齢でも心気的な訴えが多く、入院すると軽快するようだ。
いずれもクリニックから入院依頼が来ての入院だった。本人と家族に希望されての入院依頼だが、診ている先生は心気的な訴えを嫌う方で、面倒?なのですぐに紹介してくるのだった。(別のクリニックには元心療内科医がいて、心気的訴えを診るのをさほど苦にしない)
今回は受診した午後の内科外来を担当していた腎臓内科医が入院にしていた。前回の入院サマリーを診て、経過をみて退院にできると思ったのだろう。
ところが今週の月曜日(連休の3日目)から腹痛を訴えた。血液検査で炎症反応の上昇・肝機能障害・血清アミラーゼの上昇を認めた。腹部CT(単純)で膵頭部の腫脹と周囲の炎症像を認めた(放射線科の読影で指摘されないが、ある)。
経過からは総胆管結石・急性胆管炎となる。点滴・抗菌薬・フサン投与が開始された。3日後の検査で軽快して、今週の月曜に検査では肝機能はほぼ正常域になっていた。
病棟で腎臓内科医に会った時に、たぶん総胆管結石が一瞬詰まって、うまく落ちた可能性がありますと伝えた。MRCPがとれれば診ておいた方がと勧めた。結果は総胆管に結石は指摘できなかった。小結石が残っている可能性もあるが、あとは経過観察しかない。
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