なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

閉塞性腎盂腎炎

2019年06月03日 | Weblog

 土曜日の日直だった内科の別の先生が、左尿管結石・急性腎盂腎炎の79歳女性を入院させていた。糖尿病・高血圧症で当方の外来に通院している患者さんだった。糖尿病はインスリン強化療法で、HbA1c7.5%前後だった。

 土曜日の午前0時に左側腹部痛・背部痛が出現して、嘔気・冷汗を伴った。びっしょりと汗をかいて、下着を全部替えるくらいだった。日直の時間になって、当院の救急外来を受診していた。血圧低下はなかった。

 白血球17000・CRP1.6と炎症の初期像を示唆する炎症反応上昇と、尿混濁を認めた。CTで肺炎はなく、左尿管結石・の尿管拡張が描出された。

 入院後に38℃台の高熱が出たので、受診時に発熱がなかったのは多量の発汗の影響だったのだろう。左側腹部痛~背部痛が断続的に続いていて、病室に診察に行った時も続いていた。ショックではないが、尿管結石による閉塞性腎盂腎炎として、早急に泌尿器科にお願いする必要がある。

 血液検査と尿検査を再検してからとも思ったが、泌尿器科に相談したほうがいいと判断した。地域の基幹病院の泌尿器科医に電話すると、幸い引き受けてもらえたので、すぐに救急搬送した。(もともと両側の股関節人工関節置換術を大学病院で受けていて、ADLは良くない)

 

 土曜日に提出していた尿培養から大腸菌が検出されていた。グラム染色でグラム陰性桿菌(検出された大腸菌だろう)の貪食像がある。血液培養は提出されていなかったが、出していれば検出されたと思う。

 

 

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1 コメント

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同じような (シロート)
2019-06-03 19:21:59
施設に入所中の症例。
基幹病院の泌尿器科に連絡すると
明日受け入れるので抗生剤で診てくれと・・・
翌日、基幹病院到着直後ショックに・・・
持ち直してホッとしました。
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