なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

インフルエンザが流行りだした。

2016年02月11日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。正確には昨夜からずっと病院にいて泊まっていた。病棟の急死の後、94歳男性が呼吸困難で救急搬入されて、当直医の整形外科医から相談された。発熱はなかった。数日前から咳・痰があり、書局が低下していた。最近は動けなくなっていたらしい。胸部X線・CTで、両側胸水貯留があった。肺浸潤影があって、そのために随伴性に峰水が貯留したようでもあるが、左右均等になるか。白血球数7000、CRP4.5でBNPが80くらい。両側下肢に浮腫があった。

 こういうのは心不全なのか肺炎なのかの判断が難しい。肺炎+心不全として、利尿薬と抗菌薬で治療するしかない。肺炎が起きて心機能が悪化したのが正解だろうか。心肺蘇生をしてもらったこともあり、そのまま内科入院で引き取った。

 日直では小児と成人のインフルエンザが目立ち、やっと流行してきたのだなあと実感した。A型もB型もあった。4歳の小児以外はイナビルを処方した。麻黄湯で頑張りましょうとは言えない。抗インフルエンザ薬と麻黄湯を併用したいが、そもそも院内に麻黄湯がない。

 一人暮らしに81歳女性が自宅で動けなくなったとして救急う搬入された。内科医院にパーキンソンとしぇーグレン症候群で通院していたらしい。自宅では這って動いていた。夫は亡くなり、亡くなった長男の嫁が1週間に1回訪問していたそうだ。ご飯は自分で炊けたが、惣菜を作る力はない。朝から何も食べていないので、搬入時から空腹を訴えていた。感染症の併発もなく、脳血管障害でもない。四肢は拘縮していて、確かに這って動くくらいだろう。すでに一人暮らしを継続できる状態ではないが、そのままになっていたものだ。一番の治療は病院の温かさと食事だろう。当院内科の入院らしいと思った。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 病棟の急死 | トップ | 心内膜炎で緊急手術 in 大学病院 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事