なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

在宅での看取りも大変

2023年04月04日 | Weblog

 今年の1月半ばから3月まで誤嚥性肺炎で入院した80歳男性は、肺炎を繰り返してなかなか退院の目途がつかなかった。

 病状悪化時はDNARの方針となっていて、家族は在宅での看取りを希望した。それでも訪問看護を利用して末梢静脈からの点滴を希望された。

 内科の若い先生が担当していて、家族の希望に沿って退院・外来扱いでの点滴継続の方針とした。ただ当院は訪問診療・往診は行っていない。市内の開業医の先生に依頼するのも、できなくはないが難しいようだ。

 結局、当院の内科外来から点滴を処方して、当院で最期まで診るということになった。病状悪化時(心肺停止時)には救急搬送で来てもらって死亡確認するようになる。若い先生は救急本部にも連絡を入れていた。(心肺蘇生をしないで搬送してほしいという希望)

 若い先生は3月最後の週は引っ越し準備があり、その前の週までの勤務だった。この患者さんの話はなかったので、退院後に家族が点滴を取りに来た時に地域医療連携室の係から事情を聞いた。(内科外来で当たった先生宛の経緯を書いた付箋があった)

 点滴を1週間分ずつ出していて、今週で2回の処方になった。患者さんはほんの少しだけ経口摂取できるそうだ。もう少し行けそうだという。(点滴を処方箋で出せるのだった)

 

 市内のクリニックで往診をしているところは少しだけある。日中で診療の合間であれば、自宅まで行けることもある。夜間(の死亡)でも、翌朝になってからの往診でもよければ頼めるところもある。

 以前当院の内科で勤務していた先生のクリニックに当たってみてもいいもしれない。死亡確認のための救急搬送も本来の救急車の業務ではないので。

 

 当院では癌終末期や、良性疾患でも(誤嚥性肺炎など)病状悪化時には、家族の面会は許可している。ただ現状では短時間での面会になる。一緒に過ごしたいといわれると難しい。5月8日のコロナ5類変更後もあまり変わらないのかもしれない。

 以前はそのような事情の時は、日中家族が病室で付き添いをしていて、希望すれば交代で家族がずっと付き添っていることもあった。

 

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