89歳女性が内科クリニックからの紹介で受診した。10年前まで喫煙していたそうだ。若いころ、といっても60歳代に喘息発作で他院に1か月入院したという。当初は喘鳴が目立たなかったが、深呼吸をさせると、明らかな喘鳴が聴取された。
胸部X線で肺気腫と診断される像だったが、胸部CTで見ると、気腫性変化はそれほど目立たない。白血球数・CRPは正常域だった。酸素飽和度は正常で、血液ガスでも酸素分圧73、炭酸ガス部夏36と問題ない。1週間症状が続いて、外来で点滴(記載なし)を受けたが良くならないということで、入院治療とした。
慢性閉塞性肺疾患の感染症(ウイルス)による急性増悪とするか、喘息発作と表現するか。早朝に入院した80歳代男性は見事な気腫性変化で前者で間違いないが、この患者さんでは喘息発作とする方がいいのかもしれない。まあ、ほとんど治療は同じだが。難聴はあるが、認知症はなくて話はしっかりしている。
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