76歳男性が昨日内科外来に食欲不振・倦怠感で受診した。担当は大学の応援医師だった。高血圧症で内科クリニックに通院していて、食欲がないので外来で点滴を数日受けていたそうだ。昨日はそのクリニックがお盆休みのため、当院を受診した。今日も受診したが、がんセンター呼吸器科に紹介されて右肺癌(胸水・縦隔リンパ節転移もあった)と診断された。手術はできず、心房細動・大動脈弁閉鎖不全・心不全もあり、抗がん剤治療も勧めないと言われたそうだ。今日胸部CTをとると、5cmくらいの右肺癌がドンと描出されて、胸水貯留も右肺半分に及んでいた。きっと骨転移もあるのだろう。奥さんに検査結果を説明して、入院するかどうか聞くと、入院させてほしいという。
この方は10年前から前立腺癌の治療もがんセンターの泌尿器科で受けていた。これも最近進行していると言われていたそうだ。驚いたのは13年前に食道癌の手術を受けていて、年数からいえば治癒していることだ。子供たちは「何回も死ぬような病気をもっている」と言っているいるそうだ。患者さんも通って点滴するのもつらいので、入院に同意した。糖尿病もあって、血糖コントロールが悪いので、ステドイドを使いうのはむずかしい。
20歳女性が咽頭痛と発熱で受診した。左扁桃の発赤・腫脹と白苔付着と認めた。前頸部リンパ節も腫脹していた。溶連菌とアデノウイルスの迅速検査はいずれも陰性だったが、化膿性扁桃炎でいいようだ。今日の午後は耳鼻科外来(大学病院から応援)があったので、診察を依頼した。扁桃周囲膿瘍はなく、セフトリアキソンの点滴とサワシリンの内服が処方された。明日は耳鼻科がないので、症状が続くときはまた外来で点滴するか。短期入院にすることにした。
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