金曜日の午前中は救急当番だった。さっそく午前8時半すぎに救急隊から連絡がきた。当院で血液透析を受けている患者さんが呼吸困難を訴えているという。
その日は透析日(月・水・金のコース)で、自宅から病院に出かけようとして、10分くらい歩いて急に症状が出たそうだ。ふだんの病状がわからないが、単純に考えれば水分が多すぎる?になる。酸素飽和度が70%台で、酸素吸入を開始して、95%はとれるそうだ。
37.5℃の発熱があったので、発熱外来扱いでコロナの検査をしてから(陰性)、救急室に来てもらった。喘鳴があり、両下肢に浮腫を認めた。血圧は200mmHg以上ということだったが、180程度になっていた。
血液検査を提出して、画像検査・心電図を行った。胸部X線・CTでは両側肺野に肺水腫と胸水貯留を認めた。心電図は特に問題なかった。炎症反応もCRP0.2で肺炎は否定的だった。BNPは1028と著明に上昇している。
搬入前に透析担当の腎臓内科の若い先生に、透析患者さんが搬入されると報告していた。画像検査をするころには、透析室の看護師長さんも様子を見に来ていた。
「やはり水分が多すぎるようです」と伝えると、「すみません、お世話様です」とストレッチャーに乗った患者さんを透析室に連れて行った。
午後に、病室で腎臓内科の先生に会った。その日と翌日に連続して透析するそうだ。通常ならば、急性心不全となるところだが、この場合は「溢水(いっすい)」なのだった。
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