今日は外来がないので、午前中から病棟を診ていた。夏休みをとった内科の若い先生が担当している80歳代女性が、前夜から発熱があってゼーゼーしているという報告があった。酸素2L/分でも飽和度が90%未満になる。そもそも何で入院したのかと確認しようとしたが、喘息発作らしいのだが意外にわかりにくい。喘鳴かというと、むしろcoarse cracklesのようだ。左側胸部を痛がっていた。胸膜痛なのか。
肺炎と思われたが、神経因性膀胱でも治療しているので、一通りfever work-upをすることにした。血液培養2セット・尿培養・喀痰培養を提出した。胸部X線で左肺に浸潤影を認めた。胸膜にかかっているようだ。尿検査で混濁はなかった。酸素を増量してから、胸部CTを撮ってみた。左下肺野には単純X線(ポータブル)で見えた通りに肺炎の浸潤影があり、胸膜にかかっていた。右下肺にも浸潤影があり、両側肺炎だった。両側のために酸素飽和度がぐっと低下したものだった。誤嚥性と思われ、食事を止めて(食べられない状態になっているが)、持続点滴と抗菌薬を開始した。
内科新患外来を診ていた大学病院から来ている応援医師から、感染性腸炎の20歳男性の入院依頼があった。一昨日高熱で発症して、3時間後から水様性下痢が始まった。外来の先生が腹部単純CTを撮っていて、小腸が軽度に拡張して消化液が保留しているが、回盲部の壁肥厚は目立たない。最近、キャンピロバクターが数例検出されて、この方も疑わしいが何とも言えない。便培養を提出して、抗菌薬経口(ホスミシン)と点滴で経過をみることにした。
施設に入所している80歳代女性の急性腎盂腎炎は一番若い先生に主治医をお願いした。
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