なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

突然発症の右下腹部痛

2017年12月10日 | Weblog

 昨日は日直で病院に出ていた。31歳女性が突然の右下腹部痛で救急搬入された。突然の発症で、まずは尿管結石を疑ったが、腹部エコーでは右水腎症はなかった。下腹部の腸管はよくわからない。

 突然の右下腹部は動かれないほどだったという。30分ほどひどかったが、その後ある程度自制可能になって持続していた。右下腹部に圧痛・percussion tenderness・反跳痛を認める。血液と尿検査を提出した。白血球数23000、CRP0.0と炎症反応急性期の所見だった。貧血はない。

 生理出血が終わって10日目で生理から約2週間経過している。妊娠反応は陰性。妊娠以外で突発するものとして卵巣嚢腫茎捻転・卵巣出血など婦人科疾患が疑われた。骨盤腹膜炎や、虫垂炎・結腸憩室炎では腹痛が突発はしないと思うが。

 腹部造影CTの結果を見るしかない。回盲部の下側(尾側)に糞石を認めた。認めたが、虫垂炎かというと何ともいえない。その内側に正常な虫垂が見えるようだ。糞石の周囲脂肪織に炎症像は乏しい。卵巣嚢腫茎捻転ではないが、右卵巣の周囲がごちゃごちゃして読み切れない。卵巣出血なのか。

 外科で診てもらったが、今すぐ手術とはならず、外科病棟に入院して抗菌薬投与で1日経過をみることになった。もう少し内臓脂肪があると読影しやすいのだが、やせている患者さんはむずかしい。体温は救急搬入時は37.1℃だったが、その後38~39℃に上がった。

 今日は、消化管エコーセミナーに行ってきた。受講料3200円。成田赤十字病院の長谷川雄一先生のライブレクチャーはわかりやすかった。

 

 

 

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