min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

植草一秀著『日本の独立』

2012-07-01 16:41:54 | 「ア行」の作家
植草一秀著『日本の独立』飛鳥新社 2010.12.6 第1刷 
1,714円+tax

おススメ度:★★★★☆

みなさんはこの経済学者植草一秀氏を覚えているでしょうか?
2004年頃各局テレビなどでするどく当時の自民党政権の政策を批判していた新進気鋭の経済学者でありました。ところが2004年4月の女子高生のスカートの中を手鏡でのぞいた、更に2006年には電車内で痴漢行為を行ったという迷惑防止条例違反で実刑判決を受けました。
これでテレビ出演どころか早稲田大学の教授も辞めざるを得なくなり社会から葬り去られた、と思いきやどっこいその後、本書のほか多数の著作をもって反撃しているお方です。

当時、植草氏は特に“りそな銀行”問題で竹中蔵相の関与を鋭く追及していた最中で、このような“安易な事件”で社会より葬り去られたのはあまりにも不可解な想いを持ったものであったが、やはり“闇の勢力”からの陰謀に嵌められたようである。
ご本人は本書の中でこの“闇の勢力”とは「米・官・業・政・電」による利権複合体であるとしている。
著者は更にこの複合体のことを「悪徳ペンタゴン」と呼ぶ。本書では「悪徳ペンタゴン」がどのように形成されいかなる所業をなしてきたのかを歴史に遡って分かり易く説いている。
事の真偽に関しては読者自身の判断に任されるところではあるが、著者のような視点で一度、明治維新・戦前戦後・現代において繰り広げられる政治なるものを眺めるとかなり違った地平が見えてくると思う。
ここのところ再び世論が分かれる小沢氏と民主党問題の本質が見えてこよう。
ただし、著者が言うようにはたして本当に小沢氏が国民の側に立った政治家であるかどうかは大いに疑わしいところだ。







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