上田秀人著『決戦 奥右筆秘帳12』講談社文庫kindle版 2013.7.1
おススメ度:★★★★☆
★ネタバレ★といえばネタバレかも。結末の一切を知りたくない読者はご遠慮ください。
本シリーズ7巻から最終編12巻まで飛んでしまった。この間の物語の展開は想定内であって飛んで着地した本巻で何の抵抗もなく入って行けたことを正直に告白したい。前回も書いたように、とにかく衛悟と冥府防人との一騎打ちを読まねばこのシリーズは終わらないのだ。
もちろんどちらが勝つかは自明の理であるが、どのように勝つかが知りたかったわけ。
純粋に戦いの力量から申せば冥府防人にアドバンテージがあるのは明白。そこで衛悟を取り巻くひとりひとりが彼の助力となるよう努力する。
剣の師匠である大久保典膳は流派の奥義をも超えた奥義を彼に授け、立花家の愛する瑞紀は彼女が出来得る最善の策を彼に与える。そして今や義父となった立花併衛門は奥右筆組頭としての権限を初めて私的な理由で行使することを決意する。
これら全ての行為はこのシリーズのテーマである「継承」のためである。
親から子へ、師から弟子へ、受け継いでいく。受け継ぐべきものをいくつも背負わされた衛悟が受け継ぐべき何物も持たない冥府防人に勝つのは必然。その果し合いの結末には大いに納得したものであった。
最後に、衛悟くん、瑞紀ちゃんと幸せに暮らすのだよ!
おススメ度:★★★★☆
★ネタバレ★といえばネタバレかも。結末の一切を知りたくない読者はご遠慮ください。
本シリーズ7巻から最終編12巻まで飛んでしまった。この間の物語の展開は想定内であって飛んで着地した本巻で何の抵抗もなく入って行けたことを正直に告白したい。前回も書いたように、とにかく衛悟と冥府防人との一騎打ちを読まねばこのシリーズは終わらないのだ。
もちろんどちらが勝つかは自明の理であるが、どのように勝つかが知りたかったわけ。
純粋に戦いの力量から申せば冥府防人にアドバンテージがあるのは明白。そこで衛悟を取り巻くひとりひとりが彼の助力となるよう努力する。
剣の師匠である大久保典膳は流派の奥義をも超えた奥義を彼に授け、立花家の愛する瑞紀は彼女が出来得る最善の策を彼に与える。そして今や義父となった立花併衛門は奥右筆組頭としての権限を初めて私的な理由で行使することを決意する。
これら全ての行為はこのシリーズのテーマである「継承」のためである。
親から子へ、師から弟子へ、受け継いでいく。受け継ぐべきものをいくつも背負わされた衛悟が受け継ぐべき何物も持たない冥府防人に勝つのは必然。その果し合いの結末には大いに納得したものであった。
最後に、衛悟くん、瑞紀ちゃんと幸せに暮らすのだよ!