min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

小川一水著『天冥の標3 アウレーリア一統』

2015-09-08 15:39:45 | 「ア行」の作家
小川一水著『天冥の標3 アウレーリア一統』ハヤカワ文庫 2010.7.10

おススメ度:★★★★☆+α


第一作で登場した《酸素いらず》(アンチ・オックス)アウレーリア一統を描いた第三作。本シリーズで登場するキャラクターの中でも特に注目する人々、個人である。
なんたって、宇宙の真空状態に適応するために人体改造を行った一統なのだから。その戦闘艦隊を率いる館長はあのスコットランドのキルトを身にまとった金髪の美少年とくる。前作とタイムラグはかなりあるのだが、登場する館長の風貌は変わらずの美少年。
物語は彼らの祖先が何故、どのように人体改造を遂げたのか、その起源となる物語を語る。そしてこの当時銀河系宇宙を暴れまわる海賊たちを狩るハンターとして縦横無尽の活躍を行うのであった。
この戦いの中核には謎のリアクター、ドロテア・ワットを手にしたと思われる救世群の女指導者グレアがおり、更に医師団の一員セアキがいた。
彼らもまた第二作で登場した人物たちの末裔であることが覗いしれた。更に更にこのドロテア・ワットを残したのは宇宙人であった模様でその不気味な一端が披露される。
実は本編にはちょっとしたどんでん返しがあるのだが、それは読んでのお楽しみとしておこう。
とにかく本三作目は過去の二作とはまた趣を異にし、ある意味アウレーリア一統が織りなす海賊戦艦群との熾烈な戦闘を描く手に汗握る一大スペースオペラを見る思いだ。実に楽しいのだ。
さて物語はまだまだ続くようだがこのあたりでひとまず中休みとし他の作品に手をだそうかなと思う。


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