石田衣良著『赤・黒』 文春文庫 2006.1.10 514円+tax
売れない映像ディレクター小峰は私設カジノでの負けがこみ、カジノの売上金を強奪する計画の誘いにのった。
この強奪はカジノの支配人もグルとなり簡単に成功するかに思われたのであるが・・・。実際、犯行はすんなりと実行され成功、強奪した金を分けようとしたところ思わぬ内部の裏切りがあり逆に5千万という借金を、カジノを経営するヤクザ・羽沢組から強いられ最悪の事態に陥る。
小峰は彼の機転というか怒りから、裏切り者を探し出し金を回収すれば借金をチャラにし加えて1千万円の報酬をよこせ、という提案を羽沢組みにもちかけ了承させる。
ここから小峰探偵?が誕生しその監視役、相方に指名されたのが池袋ウエストゲートパーク・シリーズで何度か登場した羽沢組組員のサルであった。
サルは同シリーズでもなかなか味のある役割を果たしているのであるが、本編では更に彼の並みのヤクザにはない魅力も描かれ、小峰のちょっと軽すぎる言動とは対照的な渋さを発揮する。作中には“外伝”らしくまことの名前があがったりキングにいたってはちょっとではあるが実際に登場し読者を楽しませてくれる。
最後に起死回生を賭けたカジノ対決があるのだがこの辺りの緊迫感はなかなか読ませる。ただ結末が容易に想像されるのには苦笑してしまったが・・・・
売れない映像ディレクター小峰は私設カジノでの負けがこみ、カジノの売上金を強奪する計画の誘いにのった。
この強奪はカジノの支配人もグルとなり簡単に成功するかに思われたのであるが・・・。実際、犯行はすんなりと実行され成功、強奪した金を分けようとしたところ思わぬ内部の裏切りがあり逆に5千万という借金を、カジノを経営するヤクザ・羽沢組から強いられ最悪の事態に陥る。
小峰は彼の機転というか怒りから、裏切り者を探し出し金を回収すれば借金をチャラにし加えて1千万円の報酬をよこせ、という提案を羽沢組みにもちかけ了承させる。
ここから小峰探偵?が誕生しその監視役、相方に指名されたのが池袋ウエストゲートパーク・シリーズで何度か登場した羽沢組組員のサルであった。
サルは同シリーズでもなかなか味のある役割を果たしているのであるが、本編では更に彼の並みのヤクザにはない魅力も描かれ、小峰のちょっと軽すぎる言動とは対照的な渋さを発揮する。作中には“外伝”らしくまことの名前があがったりキングにいたってはちょっとではあるが実際に登場し読者を楽しませてくれる。
最後に起死回生を賭けたカジノ対決があるのだがこの辺りの緊迫感はなかなか読ませる。ただ結末が容易に想像されるのには苦笑してしまったが・・・・