この1ヶ月のうちクリス・ライアンの作品をふたつ紹介いたしました。
もし、この作家に興味がわいた方がおりましたら是非この作品も読んでみてください。
この作家の最高傑作のひとつである、と確信しております。尚、本文は過去の読書感想から流用させていただきました。
『特別執行機関カーダ』★★★★★ 読了日6/29
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題名:特別執行機関カーダ
原題:The Hit List
著者:クリス・ライアン
訳者:伏見威蕃
発行:ハヤカワ文庫 2002年5月31日 第1刷
価格:940+Tax
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デビュー作『襲撃待機』やその続編『偽装殲滅』の感想は、どちらかといえば小説というよりも硬質な戦闘ルポルタージュを読むといった感じで、読者としてはいまいち主人公の元SAS隊員、シャープ軍曹に感情移入できないものがあった。
しかし本編では同じく元SASの軍歴を持つ主人公、ニール・スレイターと彼が所属することになった「カーダ」という組織が展開する物語内容は、今までの「特殊軍事作戦」から更に「防諜戦・暗殺任務」へと変質して行く。
双方どちらも血生くさい死闘を繰り広げるのではあるが、この「カーダ」という組織は英国情報部MI6の下部機関でありながら、ある種独立組織の「暗殺部隊」であることからよりいっそう陰惨さが滲みだされる。
チームは新入りの主人公を入れて6名、中に2名の女性を含む。それぞれ計画立案、資材調達、監視、実行のプロ達であり、小人数の組織であるため時には全員が武器をとり戦闘に加わることになる。
今回のミッションの目的はある人物の「暗殺」と英国にとって不利益となる「CD」の回収で舞台はパリ及び近郊。フランス国内で頼りとなる組織は一切なく、孤立無援の戦いを余儀なくされる。作戦はいったん成功するかに思われたのだが.....。
息をつかせぬスピーディーなストーリー展開と手に汗を握る迫真の戦闘場面、思わぬどんでん返し。この作者クリス・ライアンは前作とは打って変った力量を発揮し読者である我々をあきさせることがない。
登場する人物達の造形も素晴らしく、切ない「恋」をもサービスしてくれる。
なんか続編がありそうな予感がする一篇。
もし、この作家に興味がわいた方がおりましたら是非この作品も読んでみてください。
この作家の最高傑作のひとつである、と確信しております。尚、本文は過去の読書感想から流用させていただきました。
『特別執行機関カーダ』★★★★★ 読了日6/29
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題名:特別執行機関カーダ
原題:The Hit List
著者:クリス・ライアン
訳者:伏見威蕃
発行:ハヤカワ文庫 2002年5月31日 第1刷
価格:940+Tax
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デビュー作『襲撃待機』やその続編『偽装殲滅』の感想は、どちらかといえば小説というよりも硬質な戦闘ルポルタージュを読むといった感じで、読者としてはいまいち主人公の元SAS隊員、シャープ軍曹に感情移入できないものがあった。
しかし本編では同じく元SASの軍歴を持つ主人公、ニール・スレイターと彼が所属することになった「カーダ」という組織が展開する物語内容は、今までの「特殊軍事作戦」から更に「防諜戦・暗殺任務」へと変質して行く。
双方どちらも血生くさい死闘を繰り広げるのではあるが、この「カーダ」という組織は英国情報部MI6の下部機関でありながら、ある種独立組織の「暗殺部隊」であることからよりいっそう陰惨さが滲みだされる。
チームは新入りの主人公を入れて6名、中に2名の女性を含む。それぞれ計画立案、資材調達、監視、実行のプロ達であり、小人数の組織であるため時には全員が武器をとり戦闘に加わることになる。
今回のミッションの目的はある人物の「暗殺」と英国にとって不利益となる「CD」の回収で舞台はパリ及び近郊。フランス国内で頼りとなる組織は一切なく、孤立無援の戦いを余儀なくされる。作戦はいったん成功するかに思われたのだが.....。
息をつかせぬスピーディーなストーリー展開と手に汗を握る迫真の戦闘場面、思わぬどんでん返し。この作者クリス・ライアンは前作とは打って変った力量を発揮し読者である我々をあきさせることがない。
登場する人物達の造形も素晴らしく、切ない「恋」をもサービスしてくれる。
なんか続編がありそうな予感がする一篇。