min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

米国映画『スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』

2015-12-24 16:22:20 | 映画・DVD
米国映画『スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』2015.12.18日本公開

おススメ度:★★★☆☆


監督:J.J.エイブラムス

出演者:ディジー・リドリー(レイ)
    ジョン・ボヤーガ(フィン)
    オスカー・アイザック(ポー・ダメロン)
    アダム・ドライバー(カイロ・レン)ここまでは若手
    ここからは卒業生w
    ハリソン・フォード(ハン・ソロ)
    マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)
    キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ)

Wikipediaによれば当初本シリーズは2部6作の予定であったが、今回から更に3部作が加わり次の通りとなる。

•アナキン3部作
1.『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年公開/3D版:2012年公開)
2.『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002年公開)
3.『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年公開)

•ルーク3部作
1. 『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開/特別篇:1997年公開)
2. 『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開/特別篇:1997年公開)
3. 『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開/特別篇:1997年公開)※2004年までの旧邦副題:『ジェダイの復讐』


•レイ3部作
1.『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(2015年公開[3])
2.『スター・ウォーズ エピソード8(仮)』(2017年公開予定[5])
3.『スター・ウォーズ エピソード9(仮)』(

ただし公開の順番はエピソード4,5,6そしてエピソード1,2,3となっている。今回はエピソード7となり舞台設定上はエピソード6ジェダイの帰還より30年後とのことだ。
さてここで何を書いてもネタバレと受け止められそうで、ストーリィ以外の感想だけに留めておきたい。僕が最初のエピソード4を観たのが1977年、日本公開より一年早くケニアの首都ナイロビであった。当作品の前情報を一切知らず観たのだが、当時ではまるで異次元の世界を異次元的な映像技術を持って表したこの映画に心底驚いた。一体これは何なのだ!?と。それから39年の時を経て、またあの当時の登場人物に出会えるとは。この作品が封切られる前にハリソン・フォードが出演しているとは聞いたが、まさかレイア姫とルーク・スカイウォーカーが揃って出てくるとは。まるで同窓会ではないかwww
あの時はみんな若かった・・・・というのが偽らざる感想で、時の流れは誰も止められない!ということ。
それにしても最後の作品から10年も待たされてこの出来とは?何か納得が出来ないというのが正直な感想である。新キャラBB-8は文句なくカワイイ💛


月村了衛著『機龍警察 暗黒市場』

2015-12-20 18:15:59 | 「タ行」の作家
月村了衛著『機龍警察 暗黒市場』早川書房2012.9.20 第一刷

おススメ度:★★★★☆

第二作目では2足歩行ロボットの搭乗員3名のうちの一人、ライザ・ラーナーの過去が語られたが今回はもう一人の外国人搭乗員ユーリ・オズノフ警部の過去が語られる。
ロシアでモスクワ民警の刑事であった人間が何故に龍機兵となったのかは先のライザ・ラードナー警部同様、大いなる疑問であった。
前二作で断片的にユーリに何があったのかは語られるも詳細はわからない。彼が警察組織に裏切られ捨てられたものらしいのだが、ユーリの警察組織に対する不信感は国が違えども徹底的していた。
物語は彼がどのような家庭環境に生まれたか、その時の社会状況はどうであったのかから始まり、幼少時代にあった出来事、あった友人、更に父親の後を追うように刑事になったこと。そして若き日のユーリ・オズノフが上司に命令され潜入捜査官になったこと。
そこで起きた事件、その事件を取り巻く人物像。いくつもの多元的なプロットが展開され、やがて徐々に収斂されていく様は見事としか言い様がない。彼が辿った道のりの過酷さはライザのそれと比べてもその比類なき過酷さは甲乙つけがたいほどだ。第一作から二、三と読み終えた今、しばし呆然とする感じだ。もう一作短編があるようだが一休みさせていただく。

月村了衛著『機龍警察 自爆条項上・下』

2015-12-08 17:42:15 | 「タ行」の作家
月村了衛著『機龍警察 自爆条項上・下』ハヤカワ文庫2012.8.10 第一刷

おススメ度:★★★★★

「機龍警察」第一作目で登場した2足歩行ロボットの搭乗員3名のうちのライザ・ラードナーを取り出し、彼女の過去を遡行すると共に、今日本を襲う未曽有のテロ事案を相互に描いていく上下巻の作品。
ライザの普段のただづまいを見て、これは尋常の過去などではなくとてつもない過酷な過去を背負った女性であると想像される。ライザは元IRFのテロリストであった。
彼女の身に何が起き、そしてどのようにテロリストになったのかは我々の想像を遥かに超える。
テロリストとなった経緯及びプロフェッショナルと成る過程、そしてその後のテロ活動及び軍事組織内の処刑人としての彼女。更にある事情で組織からの離反に至るまでを描くだけで優に別作品が出来上がるくらい物語性に富んでいる。

英国での過去、日本で進行する現在と未来のプロットを絶妙に織りなす本作品は単なるロボットSF小説を超絶している。もはや一流の冒険小説、戦争小説とも言える作品である。
この作者の底知れぬ実力が垣間見られる傑作がここに誕生したと言えるだろう。
次回作「機龍警察 暗黒市場」もまた本作に勝るとも劣らない作品であるようなので大いに楽しみだ。