min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

米映画『ザ・コンサルタント』

2017-02-06 20:33:48 | 映画・DVD
米映画『ザ・コンサルタント』 原題 The Accountant 2016年 ワーナー・ブラザーズ映画

おススメ度 ; ★★★★☆


監督: ギャビン・オコーナー
キャスト:
ベン・アフレック( クリスチャン・ウルフ役 )
アナ・ケンドリック( デイナ役 )
J.K.シモンズ(レイモンド・キング役 )
ほか

シカゴ近郊の田舎町で会計事務所で近隣住民にも親切な応対をする男の裏の顔は世界中の危険人物や悪党の裏帳簿を預りマネーロンダリングをも行う会計コンサルタントで年収10億円を稼ぐ男だ。その筋からは単に会計士と呼ばれていた。
この男が一体何者で何故このような稼業を始めたのかは謎であった。映画の冒頭マフィアと思しき一味をそのアジトに潜入し次々と射殺、もしくわ撲殺して行くシーンから始まるのであるが、この男が単なる会計士ではなく冷徹かつ冷酷な凄腕の殺し屋であることを描いて行く。
映画の途中でこの男の少年時代の回顧シーンが何回か挿入されるのであるが、最大のキーワードは「高機能自閉症」という言葉であろう。この病気がどの様なものかを正確に理解する必要がある。
主人公の男がこの病を発症した時に彼の父親は彼の行く末を想い、受けるであろう苦難を予見し彼にあらゆる軍事的な知識と訓練を施す。それが後に役に立ったのが彼の優れた狙撃技術とマーシャルアーツであった。
特筆すべきは本編で彼が使用した狙撃銃はバレットM82という化け物のような銃で、元々米軍用に対装甲車向けに開発した兵器で映画の中ではFBI捜査官が対空砲と言っていた。彼は射撃場の訓練では1.5km離れた標的を撃ち抜いてみせた。
こんな銃を人間に向けてぶっ放すのだから狙われた方はたまらない。
近接格闘技で彼が見せるのはインドネシアのマーシャルアーツ、「シラットだ。空手よりも実用的かも知れない。
一方この男の正体を探るFBIの長官と彼に見込まれた訳ありの女性捜査官がいた。この辺りの絡み具合が絶妙に面白い。この男クリスチャン・ウルフはいわゆるアンチヒーローであり、過去の映画トムクルーズ主演の「アウトロー」を想起するのだが同じく米軍勤務の父親に連れられて世界中を頻繁に転勤して育ったという共通項がある。考えてみると子供には過酷な環境かも知れない。共に米国内を根無し草のように漂う結果になるのが印象的だ。
ところでエンドロールを見て気が付いたのだが、主演がベン・
アフレックではないか!数年前に観た監督兼主演した「アルゴ」の彼だ。いやぁ今回の方がクールでカッコ良かった!