留学時代の先輩がハレの日を迎えた翌日、僕は14年前に1年間を過ごした街・忠州を目指しました。
帰国後の数年間こそ、軍隊から戻った友人たちが大勢在学していたので何度も訪ねた街ですが、みんな卒業してしまうと足が遠のいてしまうもの。大学は9年、忠州の街も8年間のご無沙汰でした。
何かと変化の激しい韓国、忠州はどう変わっているんだろう…なんて思いつつ、朝の明洞を散歩。
そういえば、韓国ではどちらかと言うと忌み嫌われていた動物である猫の立場も、ずいぶん変わりました。栄養ドリンクのCMでは学生さんが街の野良猫を可愛がってるし、明洞にはついに猫カフェまでオープンしたそうな。
祝!福岡の雄、西鉄のソラリアホテル明洞進出!
お値段はシティホテル水準で、手が出ませんでした。
韓国銀行本店、韓国スタンダードチャータード銀行、新世界百貨店が取り囲む交差点。それぞれ朝鮮銀行、第一銀行、三越百貨店として竣工した、日本統治下時代の建物です。来るたびに、不思議な気分に陥る一角です。
セブンが埋まってる(笑)。
一般の乗車券もIC化された、ソウルの地下鉄。磁気券を扱わないで済む分、改札機を小型化できるメリットがあり、既存駅の自動改札機の一部も新型に入れ替わっています。
細身でスタイリッシュ。ラインカラーの照明も仕込まれ、分かりやすさも優れています。
2号線の電車に乗ったところ、途中の聖水駅止まりの電車だったので、ついでに途中下車。靴の街として有名とかで、駅のコンコースはオブジェがディスプレイされていました。
売店では愛用しているGalaxyS4のケースも3,000ウォンで買えて、実りある気まぐれ下車に。
ホームドアに鹿児島県の広告が入っている、江辺駅で下車。ソウルの旧都心から20分ほどの駅で、主に韓国の東海岸方面のバスが発着する、東ソウルターミナルの最寄り駅です。
長距離バスは都心に乗り入れず、郊外にターミナルを構えるのが韓国流。乗り換えの不便はあるものの、都心での渋滞に巻き込まれないのは合理的です。
古びたターミナルビルは健在。
飾りっ気のない緑のビニルシートの床も、変わりありません。自動券売機が入ったのは変化の一つで、駅と違って有人窓口よりもよく使われていました。
100km以上、1時間半かかる忠州までの運賃は、7,800ウォン。14年前は6,000ウォンを切っていたので値上がりした実感はありますが、他の物価の上がり方に比べれば、だいぶ緩やかなものです。
ずらりと同じ色のバスが並ぶ、発着場の雰囲気も変化なしです。
韓国でも、どちらかというと発展から取り残されたイメージのある地方へのバスが発着する東ターミナル。懐かしくはあるけれど、均衡ある発展の象徴としても、他のターミナルのようにきれいになってほしいと、毎回のように思います。
運賃が安い分、トイレもなく、素っ気ない内装のバスで一路忠州へと向かいます。留学時代はこのバスに乗って、月に何度もソウルに遊びに行っていたものです。
2本の高速道路が平行する、中部高速道路を南下。1本は途中にICがあり、1本はノンストップという緩急分離型です。はじめて見た時は驚きました。
ただ今日は、ノンストップ側の上り線で事故が発生。途中ICありの方はガラガラなのに、ノンストップ側は逃げ場もなく渋滞していました。
忠州ICで一般道へ。忠州バスターミナルまでノンストップのところを、途中にある大学前で便宜下車させてくれるサービスは、今も健在でした。ソウル行きでは「便宜乗車」できず原則通りでしたが、これも変わっていないことでしょう。
バスの乗客の半分以上は下車。僕らも続きます。
留学先だった、国立忠州大学。2012年には鉄道大学と統合して、韓国交通大学という名前になりました。今回は統合後、初の訪問です。
当時から今のような形だったら、たぶん鉄道系の学部がある義王 市の方に留学していただろうな。
真冬でも暖房が弱くて、夜中になればお湯が出ない極寒の寄宿舎「国原生活館」は、全面リニューアルされていました。今の学生は、寒さに悩まされていることもないんでしょう…たぶん。
大学本部は敷地の高低差を生かした、ガラス張りの超近代的な建物に。
おしゃれなオープンカフェまでありますよ! 150ウォン(15円)の自販機コーヒーを愛飲していた僕らの時代とは、えらい違いです。自販機コーヒーも200ウォンに値上がりしつつ健在ですが。
学食も、見晴らしのよい場所になりました。その分(?)、1,200ウォンだった昼食も倍以上の3,000ウォンになっています。
学費が安いことから貧乏学生が多く、1,200ウォンになった時には反対運動が起きたなんて話も聞いたことがありますが、今はどうなんでしょう。
学食の隣には、コンビニのCUまで! CUは、一般講義棟や図書館にまで進出しています。
本部の屋上からは、大学構内と学生街を一望。郊外で田んぼも多く、のんびりした環境です。同じく郊外にあった大分大学から留学した身として、違和感がなかったことを思い出します。
一方、学内でもっとも長い「居場所」だった学生会館は、学食や郵便局が抜けたくらいであまり変わっていませんでした。お世話になった日本語サークル「えがお」の部室も、そのままです。
誰かいたらドアをノックしようかとも思っていましたが、夏休み中の日曜日とあって真っ暗でした。
もう一つ変わっていなかったのは、旧忠州大学時代のモニュメント。大学概要やホームページなんかには必ず登場する、大学のシンボルでした。
健在ではあるものの御用済みのものでもあり、草生している姿は、「忠州大学」出身者として寂しくもあります。
車座になってマッコリを酌み交わした芝生広場は、整備されて屋外ステージに。きれいではあるんだけど、遊びの空間も大切だった気がするなあ…
昨日の先輩も、僕が大学に行ってみると言うと、「いいなあ、芝生でマッコリだね」という言葉がついて出るほどの、思い出の場所でした。
大学まで市内バスが入ってくるようになったのは、画期的な進歩。川を渡り、学生街を抜けていった先にあるバス停までは、大学の奥からだと徒歩20分近くかかり、雨の日なんかは大変だったんです。
統合で学生も増えたのか、学生街も目に見えて賑やかに。ファミマ(現CU)1軒しかなかったコンビニは、セブン、GS25も進出して大手3社が揃いました。
かと思えば、値段が安い個人商店も健在です。
もっとも近いスーパーと言えた農協も建て替わり、生活用品一式から家電製品まで扱うようになりました。カフェやベーカリーまで入っています。大学の前で一通りの生活は完結できてしまいそうで、今の学生さんがうらやましいです。
カフェに至っては、学生街にそれこそ「軒を連ねて」いる状態。まともなコーヒーを飲みたくて、ソウルのスタバまで行ってた日々は今や昔です。
忠州の街中まで、市内バスで向かいます。時刻表などなく、いつ来るか分からなかったバスも、今やバスロケシステムでバスの現在地まで分かるようになりました。全国共通ICカードも、当たり前のように使えるようになっています。
街中のバス停で下車。昔は案内放送がなかったので、バス停の名前なんて意識したことがなかったのですが、よく使っていたバス停が「公設市場」だったことを初めて知りました。
日本の地方都市だと、中心部が元気をなくしていることが多いのだけど、忠州の街中はそんなに変わっていないようです。ちょっと大きめのダイソーまで進出してました。
アーケードがかかった公設市場。嫁さんを案内するものの、実は留学当時、一度も来たことがない場所ではあります。
日曜の夕方だからか、ガランとした雰囲気。ほとんどの店は開いているんですけどね。
一方、通りを挟んだ「若者の街」は人通りも多く、週末の雰囲気がありました。何度か映画を見に来た、街中のシネコンも健在です。
市内の大型店はEマート、ロッテマートの2店舗から増えていないようで、中心部の賑わいは健在でした。
今夜の宿泊先は、忠州市郊外の温泉地・水安堡(スアンボ)。バスターミナルから市外バスに乗ればノンストップで行けるけど、街中からなら市内バスに乗った方が乗り換えもなく便利です。
バスロケのおかげで、バスの時間いっぱいまで街歩きできました。
もっともバスロケは、ハングルを解さないとまず使えません。バス停名は上下線で分かれていて(同じ「国民銀行前」でも、「国民銀行前」「国民銀行前(反対側)」 になっている)、目指す方角とバス停の位置関係が分かっていないと使いづらいです。
郊外へ向かうバスは思いの他、若者で混んでいました。建国大学前でもそんなに降りず、どこへ向かうのかと思っていたら、山の中の警察学校前でほとんど下車。短い休日を、街中で楽しんできたところだったんですね。
バスは国道3号線を南下。自転車道路が整備されていて、スポーツサイクルでサイクリングする人が目立ちました。山の空気は涼しく、温泉もあるってことで人気なのかな? 自転車のメンテ店や、サイクリスト用のゲストハウスも見かけました。
温泉街に到着! まずは夕食を食べようと、お客さんが何人かいた食堂に入ってみました。
名物・キジ料理を食べてみたかったけど、1羽分6万ウォンと2人で食べるには高価です。井戸端会議に来ていた近所のおばちゃんが
「半分で出してあげられない?」
と助け船を出してくれたけど、
「1匹絞めちゃうんだから無理よ」
と至極まっとうな理由で却下。
代わりに、同じく名物という自然産キノコ鍋にしてみました。肉や魚介は一切なしの、本当のキノコ鍋。だしがよく出て、おいしかったです。
食堂を出ると、今夜の宿泊先のパークホテルへ行くタクシーを捕まえようとしている二人がいたので、便乗させてもらいました。温泉街からは距離があるので、助かります。
しかも着いてから割り勘しようとしたら、
「いいですよ、どうせ二人で乗るつもりだったので」
と断られてしまいました。旅先で受ける親切、嬉しいものですね。
さっそく水安堡 パークホテルにチェックイン。外観こそ「ひと昔前の観光ホテル」といった古びた雰囲気ですが、中は改装されていて居心地は良好です。
しかも部屋ごとにテラスがあり…
テラスからは、暮れ行く温泉街を見下ろすことができました。日曜日とはいえ、日本からのネット予約で10,307円はなかなかお値打ちだと思います。
日が暮れてから、もう一度麓の街へ。人通りが少なくて寂しいですが、イルミネーションはきれいです。
バス停周辺には「家族湯」の看板を掲げたホテルが多く、どんなものなのかと2軒で尋ねてみました。どちらも貸切り湯ではなく、風呂付きの客室を日帰り利用できるシステムなんだとか。3時間で3万ウォンくらいするらしく、宿泊でも7万ウォンくらいだそうなので、泊まってしまった方がよさそうですね。
コンビニで買い出しして、タクシーでホテルへと戻りました。秋の夜風に吹かれながら、おやすみなさい。
帰国後の数年間こそ、軍隊から戻った友人たちが大勢在学していたので何度も訪ねた街ですが、みんな卒業してしまうと足が遠のいてしまうもの。大学は9年、忠州の街も8年間のご無沙汰でした。
何かと変化の激しい韓国、忠州はどう変わっているんだろう…なんて思いつつ、朝の明洞を散歩。
そういえば、韓国ではどちらかと言うと忌み嫌われていた動物である猫の立場も、ずいぶん変わりました。栄養ドリンクのCMでは学生さんが街の野良猫を可愛がってるし、明洞にはついに猫カフェまでオープンしたそうな。
祝!福岡の雄、西鉄のソラリアホテル明洞進出!
お値段はシティホテル水準で、手が出ませんでした。
韓国銀行本店、韓国スタンダードチャータード銀行、新世界百貨店が取り囲む交差点。それぞれ朝鮮銀行、第一銀行、三越百貨店として竣工した、日本統治下時代の建物です。来るたびに、不思議な気分に陥る一角です。
セブンが埋まってる(笑)。
一般の乗車券もIC化された、ソウルの地下鉄。磁気券を扱わないで済む分、改札機を小型化できるメリットがあり、既存駅の自動改札機の一部も新型に入れ替わっています。
細身でスタイリッシュ。ラインカラーの照明も仕込まれ、分かりやすさも優れています。
2号線の電車に乗ったところ、途中の聖水駅止まりの電車だったので、ついでに途中下車。靴の街として有名とかで、駅のコンコースはオブジェがディスプレイされていました。
売店では愛用しているGalaxyS4のケースも3,000ウォンで買えて、実りある気まぐれ下車に。
ホームドアに鹿児島県の広告が入っている、江辺駅で下車。ソウルの旧都心から20分ほどの駅で、主に韓国の東海岸方面のバスが発着する、東ソウルターミナルの最寄り駅です。
長距離バスは都心に乗り入れず、郊外にターミナルを構えるのが韓国流。乗り換えの不便はあるものの、都心での渋滞に巻き込まれないのは合理的です。
古びたターミナルビルは健在。
飾りっ気のない緑のビニルシートの床も、変わりありません。自動券売機が入ったのは変化の一つで、駅と違って有人窓口よりもよく使われていました。
100km以上、1時間半かかる忠州までの運賃は、7,800ウォン。14年前は6,000ウォンを切っていたので値上がりした実感はありますが、他の物価の上がり方に比べれば、だいぶ緩やかなものです。
ずらりと同じ色のバスが並ぶ、発着場の雰囲気も変化なしです。
韓国でも、どちらかというと発展から取り残されたイメージのある地方へのバスが発着する東ターミナル。懐かしくはあるけれど、均衡ある発展の象徴としても、他のターミナルのようにきれいになってほしいと、毎回のように思います。
運賃が安い分、トイレもなく、素っ気ない内装のバスで一路忠州へと向かいます。留学時代はこのバスに乗って、月に何度もソウルに遊びに行っていたものです。
2本の高速道路が平行する、中部高速道路を南下。1本は途中にICがあり、1本はノンストップという緩急分離型です。はじめて見た時は驚きました。
ただ今日は、ノンストップ側の上り線で事故が発生。途中ICありの方はガラガラなのに、ノンストップ側は逃げ場もなく渋滞していました。
忠州ICで一般道へ。忠州バスターミナルまでノンストップのところを、途中にある大学前で便宜下車させてくれるサービスは、今も健在でした。ソウル行きでは「便宜乗車」できず原則通りでしたが、これも変わっていないことでしょう。
バスの乗客の半分以上は下車。僕らも続きます。
留学先だった、国立忠州大学。2012年には鉄道大学と統合して、韓国交通大学という名前になりました。今回は統合後、初の訪問です。
当時から今のような形だったら、たぶん鉄道系の学部がある義王 市の方に留学していただろうな。
真冬でも暖房が弱くて、夜中になればお湯が出ない極寒の寄宿舎「国原生活館」は、全面リニューアルされていました。今の学生は、寒さに悩まされていることもないんでしょう…たぶん。
大学本部は敷地の高低差を生かした、ガラス張りの超近代的な建物に。
おしゃれなオープンカフェまでありますよ! 150ウォン(15円)の自販機コーヒーを愛飲していた僕らの時代とは、えらい違いです。自販機コーヒーも200ウォンに値上がりしつつ健在ですが。
学食も、見晴らしのよい場所になりました。その分(?)、1,200ウォンだった昼食も倍以上の3,000ウォンになっています。
学費が安いことから貧乏学生が多く、1,200ウォンになった時には反対運動が起きたなんて話も聞いたことがありますが、今はどうなんでしょう。
学食の隣には、コンビニのCUまで! CUは、一般講義棟や図書館にまで進出しています。
本部の屋上からは、大学構内と学生街を一望。郊外で田んぼも多く、のんびりした環境です。同じく郊外にあった大分大学から留学した身として、違和感がなかったことを思い出します。
一方、学内でもっとも長い「居場所」だった学生会館は、学食や郵便局が抜けたくらいであまり変わっていませんでした。お世話になった日本語サークル「えがお」の部室も、そのままです。
誰かいたらドアをノックしようかとも思っていましたが、夏休み中の日曜日とあって真っ暗でした。
もう一つ変わっていなかったのは、旧忠州大学時代のモニュメント。大学概要やホームページなんかには必ず登場する、大学のシンボルでした。
健在ではあるものの御用済みのものでもあり、草生している姿は、「忠州大学」出身者として寂しくもあります。
車座になってマッコリを酌み交わした芝生広場は、整備されて屋外ステージに。きれいではあるんだけど、遊びの空間も大切だった気がするなあ…
昨日の先輩も、僕が大学に行ってみると言うと、「いいなあ、芝生でマッコリだね」という言葉がついて出るほどの、思い出の場所でした。
大学まで市内バスが入ってくるようになったのは、画期的な進歩。川を渡り、学生街を抜けていった先にあるバス停までは、大学の奥からだと徒歩20分近くかかり、雨の日なんかは大変だったんです。
統合で学生も増えたのか、学生街も目に見えて賑やかに。ファミマ(現CU)1軒しかなかったコンビニは、セブン、GS25も進出して大手3社が揃いました。
かと思えば、値段が安い個人商店も健在です。
もっとも近いスーパーと言えた農協も建て替わり、生活用品一式から家電製品まで扱うようになりました。カフェやベーカリーまで入っています。大学の前で一通りの生活は完結できてしまいそうで、今の学生さんがうらやましいです。
カフェに至っては、学生街にそれこそ「軒を連ねて」いる状態。まともなコーヒーを飲みたくて、ソウルのスタバまで行ってた日々は今や昔です。
忠州の街中まで、市内バスで向かいます。時刻表などなく、いつ来るか分からなかったバスも、今やバスロケシステムでバスの現在地まで分かるようになりました。全国共通ICカードも、当たり前のように使えるようになっています。
街中のバス停で下車。昔は案内放送がなかったので、バス停の名前なんて意識したことがなかったのですが、よく使っていたバス停が「公設市場」だったことを初めて知りました。
日本の地方都市だと、中心部が元気をなくしていることが多いのだけど、忠州の街中はそんなに変わっていないようです。ちょっと大きめのダイソーまで進出してました。
アーケードがかかった公設市場。嫁さんを案内するものの、実は留学当時、一度も来たことがない場所ではあります。
日曜の夕方だからか、ガランとした雰囲気。ほとんどの店は開いているんですけどね。
一方、通りを挟んだ「若者の街」は人通りも多く、週末の雰囲気がありました。何度か映画を見に来た、街中のシネコンも健在です。
市内の大型店はEマート、ロッテマートの2店舗から増えていないようで、中心部の賑わいは健在でした。
今夜の宿泊先は、忠州市郊外の温泉地・水安堡(スアンボ)。バスターミナルから市外バスに乗ればノンストップで行けるけど、街中からなら市内バスに乗った方が乗り換えもなく便利です。
バスロケのおかげで、バスの時間いっぱいまで街歩きできました。
もっともバスロケは、ハングルを解さないとまず使えません。バス停名は上下線で分かれていて(同じ「国民銀行前」でも、「国民銀行前」「国民銀行前(反対側)」 になっている)、目指す方角とバス停の位置関係が分かっていないと使いづらいです。
郊外へ向かうバスは思いの他、若者で混んでいました。建国大学前でもそんなに降りず、どこへ向かうのかと思っていたら、山の中の警察学校前でほとんど下車。短い休日を、街中で楽しんできたところだったんですね。
バスは国道3号線を南下。自転車道路が整備されていて、スポーツサイクルでサイクリングする人が目立ちました。山の空気は涼しく、温泉もあるってことで人気なのかな? 自転車のメンテ店や、サイクリスト用のゲストハウスも見かけました。
温泉街に到着! まずは夕食を食べようと、お客さんが何人かいた食堂に入ってみました。
名物・キジ料理を食べてみたかったけど、1羽分6万ウォンと2人で食べるには高価です。井戸端会議に来ていた近所のおばちゃんが
「半分で出してあげられない?」
と助け船を出してくれたけど、
「1匹絞めちゃうんだから無理よ」
と至極まっとうな理由で却下。
代わりに、同じく名物という自然産キノコ鍋にしてみました。肉や魚介は一切なしの、本当のキノコ鍋。だしがよく出て、おいしかったです。
食堂を出ると、今夜の宿泊先のパークホテルへ行くタクシーを捕まえようとしている二人がいたので、便乗させてもらいました。温泉街からは距離があるので、助かります。
しかも着いてから割り勘しようとしたら、
「いいですよ、どうせ二人で乗るつもりだったので」
と断られてしまいました。旅先で受ける親切、嬉しいものですね。
さっそく水安堡 パークホテルにチェックイン。外観こそ「ひと昔前の観光ホテル」といった古びた雰囲気ですが、中は改装されていて居心地は良好です。
しかも部屋ごとにテラスがあり…
テラスからは、暮れ行く温泉街を見下ろすことができました。日曜日とはいえ、日本からのネット予約で10,307円はなかなかお値打ちだと思います。
日が暮れてから、もう一度麓の街へ。人通りが少なくて寂しいですが、イルミネーションはきれいです。
バス停周辺には「家族湯」の看板を掲げたホテルが多く、どんなものなのかと2軒で尋ねてみました。どちらも貸切り湯ではなく、風呂付きの客室を日帰り利用できるシステムなんだとか。3時間で3万ウォンくらいするらしく、宿泊でも7万ウォンくらいだそうなので、泊まってしまった方がよさそうですね。
コンビニで買い出しして、タクシーでホテルへと戻りました。秋の夜風に吹かれながら、おやすみなさい。