sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

家の恥

2018-07-13 | Weblog
長男を一番大事にする、娘は嫁に行くけど息子は養ってくれるから、という時代。
うちの父は完璧にこの時代の人で、女は嫁に行くだけだから教養も仕事もいらないと、
女は賢くてはいけないと言われ、やりたいことは邪魔され、やりかけたことは潰され
興味のない結婚をさせられ、
離婚になったら娘を恥じて周りにはなんとなく秘密にしている。

でも、親しい人たちにも秘密にしてたのは知らなかった。
父の喜寿祝いの旅行で、父の古い(50年以上の古い付き合いの)友達に何人も挨拶し
そこで、ご主人はなんでこなかったの?と聞かれて驚いた。
え?別れましたけど?と言うと、ものすごく驚いて、それから怒ったような顔で、
手をひらひらして無言で追い払われた・・・。

まあ父はそういう人だって知ってるから、突然のことで驚きはしても、
今さら改めてショックを受けるのもばからしい。脱力はしたけどね。
でも、その時の父の友人の反応は、なんというか、新しいショックだった。
なにか汚れたものを追い払うような顔つき、手つきだった。
離婚ということに関して、そんな悪いことや恥のように扱う人って
今時の日本の都会の、わたしのまわりの人では見たことない。
内心は知りませんよ、内心は。でも少なくともそういう態度は取らない。
でも、父の世界の人々の間では、恥さらしなんだなぁ、と思い知った。

息子は家族だけど、嫁にやった娘は家族じゃないし、
家の恥も考えず、離婚など恥さらしで勝手なことをした娘は、
恥ずかしくて隠すしかないということなんだなぁと。
別にあの家族の一員でいたくなんてないけど。
親の元にいたときに、一人の人間として扱われたことなんか、全くなかったしな。

ただ、腹がたつのは、そこまで散々支配しながら、同時に排除もしておきながら、
今になって老後は娘にとか言い出したところ。
これだけはハラワタが煮え繰り返るかと思ったけど、今は少し諦めている。
なんかもうどうでもいいや。ここまでダメだった人生だし。と思う。
同じ世代でも自分の人生を自分で生きてきた女性は多いけど、
わたしはもう、なんでも結局は諦めることになってる人生だ。とやけくそに思う。
今読んでる小説の中の女たちも、みんな結局諦めるしかないことになってる。
「屋根裏の仏さま」を読んでました。)

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