残念ながらツレアイを連れて行くことは出来ずに一人参加でしたが、念願のスペイン旅行を無事に終えることが出来ました。
初めてのスペインで、見る風景全てが初めてなのですが、何故か既視感があるような感じで、初めての土地とは全く思えませんでした。
この不思議な感覚は、今回の旅行が決まってからスペインの歴史や観光地のことを付け刃で勉強したこともあるでしょうが、それよりも私には40年ほど前に2年足らずとはいえ、スペイン語圏に入る南米のアルゼンチンでの生活経験があり、久しぶりにスペイン語が飛び交う中で、余り違和感のない街並み/食事/生活のリズムなどを楽しむことが出来ました。
本当に久しく使っていないスペイン語も1日ほど経過すると、すんなりと耳に入るようになり、英語があまり得意ではない私には、かえって心地よく聞こえましたし、一人で街中の散策やBARでの飲食を何とか楽しめました。
ローマ/イスラム/キリストの文化が、お互いを完全に否定するのではなく、複雑に重複し、入り混じった独特のスペイン文化の素晴らしさは、いくら本で読んで勉強しても、直接に目の当たりにしなければ体感はできなかったでしょう。
また、美術音痴の私が、これほど美術館を巡って、色々な絵画に出会えたことも、私の歴史にとっては特筆すべきことでしょう。
アルゼンチンの経験もあり、フラメンコも大好きだったツレアイを連れてきてやれなかったのは、本当に残念でした。
例によって、この度のツアーで気付いたことを思いつくままに列記しておきます。
★今回のツアーは東京の旅行会社の主催でしたが、参加者8名で、私以外はご家族(二組)/ご夫婦で、単独参加は私だけというツアーで、例によって最高齢参加者でしたが、皆様のご理解とマシストで楽しく過ごせました。
また、この旅行会社のツアーには4回目の参加ですが、今まで同様に今回も全く雨に会いませんでしたが、余程相性が良いのでしょうか
★昨年のスロベニア/クロアチアでも感じたことですが、石文化は木文化と比べて耐久性が長いためか、建築に対して日本人が抱いている時間的な概念は全く当てはまらない。
★昨年まであれほど騒いだコロナは完全になくなったみたいで、マスク姿に出会ったのは飛行機の機内だけでした。
★現在日本⇔スペインの直行便がどうなのかは調べていませんが、最近韓国⇔スペインの直行便ができたとかで、韓国からの観光客が非常に多かったです。
★前回のスロベニア/クロアチアでも同じでしたが、道路が狭い旧市街は交通規制されているようで、車はあまり見かけませんし、またバスは絶対に入れないので、離れた場所に駐車してかなりの距離を歩くことが多いです。
交通渋滞がネックになっている京都などでも、このような方式を検討すべきでないかと思いました。
★また、主な観光場所は、混乱を避けるために時間ごとに定員を決め、しかも事前予約制になっているようです。
今回自由時間に行ったバルセロナのカサ・バトリョでは、添乗員さんにTEL予約してもらった上で、指定の時間に行きました。
個人でのぶらり旅は結構手間が掛かりそうです。
★バルセロナの新市街の交差点の見通しの良さにはビックリしました。100年以上も前にこのような都市計画がされていたとは・・・
★スペインでは南部の丘陵地帯で風力発電が目立ちましたが、買い物をしてもポリ袋は余り目にせず、紙袋が多く、環境に関する配慮が進んでいることを実感しました。
また、これは日本でもある程度同じでしょうが、かってはどのホテルや航空機でも準備されていた有り余るほどのアメニティ用品は、殆ど目にしなくなりました。これも同様なのでしょう。
★スペインと言えば、どうしてもオレンジやオリーブが豊かに実っている緑豊かな大地を想像しますが、一番最初に書いたように中部/南部の土地は荒涼とした荒れ地が多い様で、川のあるオアシス的な地点を中心にしてオリーブ園やブドウ園が開拓されていった様子が良く判りましたし、この点はイスラム系の人にも馴染みがあったのかも知れません。
本当に楽しくて実りのあるスペイン旅行でした。
元気な内に、もう少しあちこちの様子を見てみたいものです。(まさ)