東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

拡声アンプ(スピーカー付き)の修理

2020年10月15日 | 古ラジオ修理工房

 ここ数ヵ月、ラジオなどの電子機器製品の修理をする機会がありませんでした。しかし数日前、同じ田布施町に住むSさんから、思いがけなく手持ち移動可能な拡声アンプ(スピーカー付き)の修理を依頼されました。現象は、スイッチを入れても電源が入らず、アンプの動作ランプが点灯しないとのことでした。当然ながらスピーカーから音がまったく出ません。たまたま時間が空いていたため、修理することにしました。ラジオや無線機など電子機器は、意外に電源関連のトラブルが少なくありません。ざっと見て外観上に問題はありませんでした。そのため、裏蓋を外して原因を調査することから修理を始めました。

    電源の故障が治り、スイッチが入るようになった拡声アンプ


 このアンプの電源は二種類です。100Vの交流電源と12Vの電池です。スイッチは、100V電源,OFF,12V電池と3接点シーソースイッチでした。最初、12Vの直流電源から電線を引っ張って、拡声アンプの12V電池ホルダーに繋ぎました。そして、スイッチを12V電池側に倒しました。すると、拡声アンプの電源が入り、スピーカーから音が出ました。これで、100V交流電源側が故障していることが確定しました。

 修理した拡声アンプ     電源コードの外れ   ヒューズホルダーに割れ
  

 そこで、拡声アンプの100V電源が収まる裏蓋を外してみました。そして、各電源コードを試しに引っ張ってみました。すると、一本のコードがするすると外に出てきました。断線です。次に、どこのコードが外れているか内部を覗いてみました。なかなか分かりませんでした。そこで、ふとヒューズホルダーに繋がっているコードが一本だけであることに気が付きました。正常ならば二本のコードが繋がっていなければなりません。ヒューズホルダーの接点が破断してコードが外れたのです。これで故障個所が確定しました。次は、外れたコードを繋ぐ修理をしました。

  ヒューズ自体を削って改造       金属部を露出して半田付け
 

 普通ならば、ヒューズホルダーを購入して交換すれば修理完了となります。しかし、このような形のヒューズホルダーを見たことがありません。日本の工業規格JISではない中国製のためだと思います。つまり、交換部品がありません。そのため、やむなく現ヒューズホルダーを改造することにしました。ヒューズホルダーの側面をヤスリで削り、コードが切れた部分の金属部を露出させました。そして、その金属部にコードを半田付けしました。最後に、その場所にビニールテープを巻いて半田付け部を保護しました。これで、正常に100V電源が使えるようになり故障が治りました。その後、修理したこの拡声アンプをSさんにお渡ししました。

故障個所をテープで巻く      修理完了     故障原因はこの金属破断
  


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