郷土館は、小学校の社会科で学ぶ「昔の生活」学習の一端を担っています。コロナ惨禍が始まる前は、生徒さん達は小学校から歩いてきたりバスに乗ったりして郷土館に学習のため来館していました。ところが、コロナ惨禍で郷土館に来ることができなくなりました。そこで、郷土館から小学生まで行って社会科「昔の生活」を実物や写真を使って講義しています。今年も、町内全ての小学校から依頼されて講義に行く予定です。
昔使っていた懐かしい家庭用品を、実物や写真で解説
私が子供時代だった昭和30年代を主にした講義です。子供になじみやすいように、当時の子供の生活を中心にお話をしています。次のようなお話です。当時の子供の遊び、食べ物、手伝い、学校生活、服装、新聞少年、寄生虫、病気、薪割りや風呂焚き、鶏をさばいてお肉にしていたこと、酪農の手伝い、当時のお葬式や結婚、子供同士のルール、飼っていた動物、当時の乗物などのお話です。今の子供達が想像できないお話をたくさんしました。
これらのお話、なるべく楽しく分かりやすく話すように努めました。
講義のタイトル(PPT) 黒板に絵をかいて解説 古道具運搬の手伝い
私の子供の頃を思い出してみると、どの家庭も貧しかったように思います。そのため、子供もそれなりに無休で働いていました。
私の場合ですが、高校卒業まではほぼ毎日、風呂を薪で焚いていました。薪は事前に山に行って枯れ木を見つけては持って帰り、ノコギリで切っては斧で割っていました。当然のことながら雨の日にそなえて余分に薪を作っていました。それが当時の子供の普通の生活でした。おかずにする貝や魚なども捕まえていました。
嬉しいことに、講義をしたその日の夕方や日曜日に、子供達が郷土館にたくさんやってきました。もう少しくわしく昔のお話を聞きたくなったのでしょう。また、私が解説をした以外の昔の道具に興味を持ったのでしょう。
講義後も熱心に古い道具を見学 郷土館にやってきた子供達
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