医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

商業雑誌に記載される情報の信頼性について 

2013年12月22日 | 循環器
         ↑日経メディカル2013年12月特別編集版より引用

ご存じのように、先日以下のような新聞記事がありました。

(以下、日本経済新聞より引用)
がん患者向けの雑誌に掲載された記事が、薬事法で禁じられた抗がん剤の広告にあたる可能性があるとして、厚生労働省が調査を始めたことが、12月11日分かった。特定の商品についてPRする内容の記事が多いうえ、複数の製薬会社が出版社側に金銭を支払っていたという。

厚労省が問題視しているのは、一般書店で販売されているがん患者向けの月刊誌。抗がん剤に関する多くの記事で、医師らが特定の商品名を挙げて効果を説明する内容となっている。記事を掲載する際、出版社側は抗がん剤を販売する製薬会社から金銭を受け取っていたという。

薬事法は抗がん剤の広告を一般の人向けに行うことを禁止。違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる。副作用が強いものも多く、広告を無制限に認めると、患者本人が選択を誤って健康被害を受ける恐れがあるためだ。広告の定義について、旧厚生省は1998年の通知で(1)顧客を誘引する意図が明確(2)商品名が明らか(3)一般人が認知できる状態にある――としており、月刊誌の掲載記事が事実上の広告に当たるとの見方を強めている。

厚労省は今秋に調査を開始。製薬会社が出版社に支払った具体的な金額や名目なども含め、金銭授受の詳細について調べる方針。
(以上、日本経済新聞より引用)

記載されているように、このような広告が禁止されるのは、「患者本人が選択を誤って「健康被害」を受ける恐れがあるため」であれば、「患者本人が選択を誤って効果のない薬剤を内服し、「金銭被害」を受ける恐れがあるため」に広告が禁止されても良いはず。

「健康被害」は考慮されるけれど「金銭被害」は考慮されなくてもよいのですか?

このブログでは、以前から以下のように↓ゼチーアが臨床的有用性を持つ証拠がないことをお伝えしてきました。

ゼチーアの有用性について間違った解釈(その1)

悪玉コレステロール低下剤ゼチーアは効果なし

悪玉コレステロール低下剤、ゼチーアの効果について

ゼチーアの効果について間違った解釈(その2)

ゼチーアの効果について間違った解釈(その3)

↓ゼチーアがこんなにも処方されています。医者自身もちゃんとエビデンスを考慮しましょう。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/cvd/201311/533499.html

国民に不利益になる(効果のない薬を買わされる)コメントが間違って公言されることがあれば、それは大問題だと思いますし(公共性)(公益性)、その証拠(真実性)はしっかりと残したいものです。


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