橡の木の下で

俳句と共に

「風花」令和4年「橡」3月号より

2022-02-28 14:47:20 | 俳句とエッセイ
  風花   亜紀子

風花やどこへ行かうか鉄路沿ひ
一日は大吉引いてそれだけよ
鴨しづか夕日の帯に一並び
寒中の街を動かぬ雲の笠
裸木に遊ぶ雀も松の明け
風花や鴉も急ぐ出勤時
紅濃きがあはれ牡丹の菰一重
寒中ウオークすぐ信号につつかかり
菰閉ぢて夜は眠れる寒牡丹
大寒や鈴鹿伊吹と揺るぎなく
冬牡丹日ざしも菰をのぞきこむ
けふ暮るる青饅うまきことのみに
ささくれて春待つ斬られ唐楓
寒禽天国尾張万歳発祥寺
初講義蛋白時計バクテリア


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