橡の木の下で

俳句と共に

「軽鳧親子」令和6年「橡」7月号より

2024-06-30 13:13:47 | 俳句とエッセイ
  軽鳧親子   亜紀子

池の面をリニア走りや軽鳧の雛
睡蓮に乗り降り自在軽鳧のひな
瀬の小石越えて母追ふ軽鳧の子ら
太りつつ数の減りゆく軽鳧の雛
半分に減りし子を連れ軽鳧の母
注目の的も外れて軽鳧親子
端午なり路傍の草も花かかげ
椋鳥の子のお尻重たくたちにける
朝あさの木漏れ日の道額の花
椎の香に眠れる魂の幾はしら
遺されし者の植ゑにし花は葉に
母の日や虹のオーロラ全天に
仰ぎみる白帝城や緑立つ
頂に城を載せたる緑かな
青嵐や古く小さき茶の庵

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