手つかずの桜紅葉の掃かれゆく
満ち足りし薔薇の朽ちゆく秋日差し
さわやかや奏楽堂に鳩あげて
つと動く青鷺に秋動きける
園広し欅もみぢが空掃いて
像なき座菌をよろふ老い桜
一陣の風蓮池の枯誘ふ
蓮の実の枯れつつ首を持ちこたふ
でこぼこの榠樝のランプ小鳥来る
水澄むや明治をしのぶ噴水塔
そこここに合唱湧くや秋の園
亜紀子
手つかずの桜紅葉の掃かれゆく
満ち足りし薔薇の朽ちゆく秋日差し
さわやかや奏楽堂に鳩あげて
つと動く青鷺に秋動きける
園広し欅もみぢが空掃いて
像なき座菌をよろふ老い桜
一陣の風蓮池の枯誘ふ
蓮の実の枯れつつ首を持ちこたふ
でこぼこの榠樝のランプ小鳥来る
水澄むや明治をしのぶ噴水塔
そこここに合唱湧くや秋の園
亜紀子