橡の木の下で

俳句と共に

草稿06/09

2013-06-09 10:00:02 | 一日一句

雨後の田の水満ちてただ静かなり

磨かれし廊に影さす若楓

薫風や襖絵の虎小躍りし

森青蛙あれよ高きに泡育つ

鳴き交すかはづにそよぐ若楓

仙人の間とや黴濃くにほひけり

巡礼のごと回廊めぐる青葉影

菩提樹の咲いて見返り弥陀の前

百千の楓にこもる雨安居

夏安居の経に蜻蛉つどひくる

山帰来磴のなかばに汗拭いて

亜紀子