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人間ラクな道ばかり選んじゃいけませんね。~ローダウン~ <CBR600RRカスタム10>

 さてさて。
今回は ”たまたま” 更新期間が接近しておりますが正にたまたまでございます。
相変わらず週末の天気は悪うございまして厭になりますねえ。

 ということで今回は引き続き私のCBR600RR 2021年型のお話。
先日ディーラーに於ける12か月点検を受け、車両の状態面も法規面も1年点検を無事に終えて帰って来たわけですが、
実は購入依頼ずっと気になっている箇所がひとつあったのです。

 『やっぱりなにか違うよなあ』って。

 というのも、何を隠そう私は誘惑に負けて Dream謹製カスタムの 【ローダウン仕様】を買っておりまして(笑)
基本的に仮にショールームであってもショールーミングしない性分の私は、
2021年8月頃にDreamにお邪魔したその日、そこにあったCBR600RRを即決で買ってきたわけですが、
その場に実は2種類のCBR600RRが置いてあり 【ノーマル】【ローダウン】の展示がありました。
そこでさすがの私もその場に2仕様があればとりあえずはと両方に跨りまして、
なんとなくフィーリングのよかったローダウン仕様を購入。そう『こりゃラクだなーっ』っていうだけの理由で決めたのです。

 ただ、皆様もご存知のようにバランスの乗り物であるオートバイには基本的にローダウンは最終手段であり、
とくにこの手の ”コーナーを曲がるのが一番の悦び” であるような車種には当然ながらいいことではありません。
とはいえ人の憧れというのは止められないもので(笑)
体格的に乗るのを躊躇うライダーが『それでもいいから好きなバイクに乗るんだ!』という向きでのローダウン自体は全肯定いたしますが、
身長も足の長さもモロに縄文人である私でもなんとかノーマル車高で乗れるものの、この時はついついラクを取ってしまっていました。
(元々CBR1000RRを長年乗っていましたが立ちごけは多分15年で2回?ぐらいでしたので乗ること自体は可能かと思います)

 そんな状況からの購入だったものの、やはりそこから1年の間ローダウン車両には些かの違和感はあり、
それは”曲がりにくさ”であり、”サイドスタンドのかけづらさ”であり、”駐車したときの車体の起き具合”であり、
”段差を越えるときなどの車体最下部のエキパイ接続部の接地”でした。
もちろんDreamのプロ整備士さんが設定されたパッケージのため危険な感触はまるでありませんが、多かれ少なかれこの辺りはローダウンの宿命ですね。

≪Dream店で納車時に実施されていたローダウン調整>
・ローダウンリンクプレート装着
・ショートサイドスタンド装着
・フロントフォーク突き出し調整

 納車当初はパッケージ販売ということでノーマルパーツなどは渡されていなかったのですが、
確か初回点検の時かな?外したパーツをご提供頂けるようお願いしその後貰ってありましたので、
そんじゃまあ戻しますか♪ということでこの日曜は作業をしておりました。

 まずは元のDream店でローダウンされた状態から。


 社外リンクプレート装着状態。


 フロントフォーク突き出し対応。

 この突き出しなのですが一見すると異常な突き出し具合に見えます。
ただ、ノーマル比どれぐらいなのかいうと。


 Dream店さんが設定されたのは +12mmの突き出し のようですね。

 ちなみにその更に上にリング4段分の調整幅が見えていますが、
トップキャップまで20mm程度のその長さはノーマルの状態での突き出し量です。
聞くところによるとアジア選手権でDUNLOPの外径の大きなスリックを標準の車体で履く為の余地だとかで、
ノーマルでかなり突き出ているのがHONDA純正のアウターチューブ長とのことですのでそれは正常な状態です。

 状態を確認したらば続いては作業。


 お手製の作業用クレーンで車体を吊り上げて・・・と。ホントこれ作ってよかったです♪
タイヤの横がかなり余っているのは自制心の表れということでひとつご容赦を。そもそもろくに乗れていませんで^^;

 そうしたらばすかさずリア荷重をフリーに。
ここらは永年見慣れたユニットプロリンクの構造ですので個人的には違和感なし。
そういえばこの型(2BL-PC40)の600RRのユニットプロリンクはプロのレーサーの方も絶賛の”リアの接地感”があるのだとか。
従来はユニットプロリンクの構造上安定しているが板の上を滑っているような感触があったのですが、それをこのモデルだけは改善しているそうです。
・・・実際乗ると確かに絶大な安心感はありますが、私のような素人にはよくわかりません( ̄ー ̄)でも楽しい!


 リアサスの荷重を抜くのは、リアサス回りのリンクを外すのに必要な措置です。
本当は強度的な懸念でオイルパン自体にジャッキをかけたくなかったのですが、
このCBRは太いリブも入っている強そうな構造のオイルパンでしたので今回はそちらにかけました。
過去、地面付近で作業していたCBR1000RRの頃はフレーム下端にガレージジャッキをかけてサイドスタンド側に斜めに持ち上げていました。

 いよいよリンクプレートにアクセス。


 この黒いやつがサードパーティ製のローダウンリンクプレートですね。
しかし見慣れないデザインだな・・・ショートスタンドがEFFEXだったのてっきりEFFEXかと思っていましたが違う模様。

 4本あるリンク部のボルトと対になるUナットは手回しですとめんどくさいのでインパクトで外しつつ。
この辺の効率化という名の手抜きも割と最近買った工具のお蔭です。


 これらがリンク回りの部品です。
上の黒い三角形のものが社外品。シルバーのものが純正。左はリンクロッドですね。
しかし純正はかなりシンプルですね~。SC57のCBR1000RRのほうがもう少し凝っていた気がしますがこちらのほうが軽そうです。

 バラして気になったのがリンクロッド内などのニードルベアリングのグリス量の少なさ。
私の個人的感覚では水やダストの侵入防止も兼ねて多めに打ち込むのですが、結構カラッとしていたのでついでに満足いくまで追加。


 ここはとりあえず愛用のウレアグリスを追加で入れますが、グリス自体はAZなんかの適当な安いものを使っています。
(※補足追記:適正グリスはNLGI No.2のモリブデングリスです。切れているので買わねば・・・)
都合4箇所のニードルベアリングのグリスアップが済んだらば首尾よく組んでゆきます。


 リンクプレートの組付け時の向きにもご注意。

 そういえばリンクを組んでいるときに『ん?なんじゃこりゃ』となった部分がありました。


 リアサス本体の下部のベアリング部のインナー外周(ニードルに接している部分)なのですが、
なにやらかなりの高負荷を受けたようで焼き色がついています。
納車時点からローダウンしていた関係で判然としませんでノーマルでもそうなのか、この社外リンクの設計が悪いのかは不明ですが、
いずれにせよサーキットなどの激しい用途では使っておりませんし、
たった2000km足らずでここまで焼けるのは多分よいことではありませんね~。


 ともあれ規定トルクでリンク回りを組付けを終えましたらば次。
サイドスタンドに参ります。


 写真の状態はDreamでのローダウンに応じて駐車時に車体が起きすぎないようにEFFEXのショートスタンドが取りけられていますが、
これもずーっと気になっていたことで  ”ショートスタンドがついているのにやけに車体が起きている” のです。
それこそライダーが乗ったまでスタンドを下ろそうとすると、ちょっとした出っ張りでも地面に引っかかる始末で、
停車後もあと少しで直立しような状態のため、強い風が吹いたらば右側に倒れそうなレベルの起き具合でした。

 ここで気になるのは EFFEXのスタンドと他社のリンクプレートの組み合わせがそもそも都合がよくないのか?
というところではあるのですが、手持ちではその適否が比較のしようがないので原因は不明です。ただし上記の起き気味の状態だけが事実でした。


 ショートスタンドとノーマルスタンドの比較。
御覧の通り下側がショートです。今回は上のノーマルのロングなものに交換(戻し)ます。

 

 サイドスタンドスイッチやスプリングを含むスタンド回りを組付けたらば次はフロント側の調整。
あの異常なほどのフロントフォークの12mmの突き出しをふつうの状態に戻さなればなりません。

 そしてここからが実にめんどくさいんです。
そう言っても作業自体はブレーキキャリパ外してFホイール外してハンドル含む各種クランプを緩めてフォークを抜く(ずらす)だけなのですが、
アッパーカウル+インナーカウルが邪魔をして手持ちの工具がほぼ入らないので大層難儀しました。

 また、私の乗っていたCBR1000RRよりアクスル回りの部材が600ccなりに低強度化調整がされているようですので、
使っているボルトやナット類のサイズも微妙に変わっていたりして一部の普段使わないサイズの工具が足りない始末に。

 本当ならば手抜きせずにアッパーカウル周辺をすべて外せばよかったのですが結局最後までそのままでなんとか作業してしまいました。
一番面倒だったのがフォーククランプのボルト2本のトルク管理。
デジラチェでは表示部などが大きすぎて普通の状態ではギリギリ入らず、それのやりくりがとても不便でした。
こういう時は先端の差し替えがきく薄いメガネ型のトルクレンチが欲しいなあ・・・。でも高いのよねアレ。


 ともあれ左右とも ”ノーマル指定の上からリング4本目”に合わせ、フォークの突き出しが無事に戻りました。

 ここのトップキャップにはフルアジャスタブルのBPFの調整バルブがあるのですが、
なまじここに文字や構造がある分、視覚上の印象で左右の位置を揃えたくなり・・・(笑) 更に余計な時間がかかりました。
機能にはなんの影響もないのでべつにズレていても問題ないのですが人間そんなものです。

 なお、ハンドルクランプのフォークをつかんでいる縁の部分が白っぽいのはうちが海沿いで砂っぽいせいです。
当然拭いてから組付けてはおりますので嚙みこんではいないと思いますがこの微細な砂には実に難儀しておりまして、
私がエンジン関連の整備を自宅でしないのもこういう理由があります。

 フォーク周辺が組めたらばホイールとキャリパを取付け各部を規定トルクで締め付け。
アクスルボルトの締め付けと左右フォークのフォークのなじみを取ってから最後にR側のアクスルのクランプを締めて完成です。

 自宅の横の自作ガレージ(ただの隣家との隙間に屋根をつけただけ)の狭い場所での作業につき、
引きの写真が撮れないのが実に残念ですが、一連の作業で今まで気になっていた前述の ”駐車時の車体起き”も解消され、
跨ったときのフィーリングも今までのCBR1000RRのそれに近いものに戻りなにやら安心感が。

 ただ、シート高は820mmに戻ってしまいましたので当然ですが縄文人の私には両足が着くことなどなく^^;
そのあたりは今後油断をしないでやってゆかなければなりませんね。まあなんとかなるか。。。


 最後にこの正体不明のローダウンリンクについて紹介です。

 バラしている途中で made in TAIWAN と見えておりまして何事かとおもいましたが、
よく見ると型番も刻印されていましたので正体が判明しました。
(台湾は私の仕事の主要取引先の一つであり、実際に伺ったこともありかなりのバイク天国であることは承知しています)

■ベンダ名:DIMOTIV (日本の代理店は埼玉の株式会社REDNINEさんとのこと)
■製品名:LK-HO-02

 なるほど・・・正直初めて聞いたベンダーでしたけれど、
『Dream店の整備士さんもよくこんなの見つけてきたなあ』というのが素直な感想。
一応公式には '07~'16のCBR600RR対応。材質はA6061だそうです。ほーん。
尚、実測でライダーが非乗車状態での高さは車体を直立させて、
ノーマルステップのペグ先端部基準で計測すると、地面から ノーマル 370mm⇒ローダウン350mm となるようです。
プレートには ”40mmダウン”と刻印がありますが、実際に乗ってもさすがにそこまでは下がらない印象でした。


 ということで。あとは走って試すだけなのですが今週は時間切れ。
また天気のいい週末にでも走ってきたいところです。
その際には本来の21年型CBR600RRのフィーリングが今からとても楽しみです!!

 そんなこんなで今回のblogは世にも珍しい ”新車ローダウンからのノーマル戻し” のお話でした。
長文ながらご清聴を頂きありがとうございました~♪


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Unknown (アンカストラート)
2022-10-19 12:21:13
はじめまして。

私も、同じ CBR600RR 乗っております。

同じなのですが、NSR氏と同じ ロスマンズカラーにラッピングを施しております。

写真を添付したかったのですが、できないのが残念です。

風さんは、アクラポビッチマフラー ですが、こちら、モリワキマフラー にしてます。

ウインカーミラーにしたくて、検索していると、引っかかってきたので、参考にさせてもらいます。

後は、ハンドルアップしようとしてるのですが、これがなかなか…

秋の紅葉シーズンなので、またブログ更新してくれると幸いです。
 
 
 
>アンカストラートさん ()
2022-10-23 19:53:06
はじめましてのコメントありがとうございます♪
同型のCBR600RRにお乗りの方で初の書き込みをいただき大変うれしいです( ̄ー ̄)

しかもロスマンズですか・・・羨ましい!
私もまた今回も塗ろうか悩んだ(1000RRで前科あり)のですが、やっぱりRothmansはカッコいいですよね~
マフラーもモリワキとのこと。虹色のアノダイズドチタンのやつかしら。綺麗でかっこいいですね♪

ウインカーミラーの件はご参考になれば大変幸いです。
多少削ったりなんなりというのはありますが、案外なんとでもなるものです(笑)
私自身は工作して大満足しておりますのでかなりおすすめです。SC82のやつでやるのも良いかもですね。

おっしゃる通りEU/北米に市場がない現行CBR600RRはパーツの選択肢が泣き所ではありますが、
私の記事でも書いた~'16のパーツが適合したりと形式自体は『PC40』のままですので意外とこちらもなんとかなりそうです。

アンカストラートさんもぜひお気をつけてCBR600RRライフをお楽しみくださいね♪
 
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