「急いては事をし損じる」
・・・実に重い言葉で御座いますorz
先人達が残した経験則の一つですが、手抜きは実にいかんことです。
そんなコトバが身に染みた本日。
先日のキャンプツーリングを前に痛んだ塗装が、
サイドバッグの積載によって完全にトドメをさされまして、
テールカウルのRothmansカラーのゼッケンプレート部分の黄色が剥がれ
元々の”ウイニングレッド”のカウルが露出していました。
そこを補修するには、
まとまった時間と、まとまったお金がかかるのですが
(塗装関係の材料は高いのです)
時間がとれたので、一気に補修してみることにしました。
とはいえ、元々ウレタンクリアを乗せてある部分であるので
エナメル塗料を上からかけると溶剤がクリアを侵すという問題が一つ。
既にデザインパターンの完成した塗装済パーツの一部だけを
改めて塗り直すのが困難であるというのが一つ。
なかなか簡単なお話ではなかったりします。
それでもタッチアップでボコボコなのは嫌だったので
決心して、シリコンオフ、プラサフ、樹脂パテ、塗料などを用意して下準備。
派手に抉れた部分の周囲を、広めに削ります。
自分でもすっかり忘れていたのですが、
ウイニングレッドの上にプラサフを吹くのは当然と致しまして、
その上からロスホワイトを一度塗っていたんですね。
下の赤の影響を避ける為だと思うのですが、今回は不要な行程なので行いません。
本来ならばパテを塗って面を出してからプラサフを吹きますが
抉れたのは塗装面だけで、ベースのカウルが傷んでいたわけではないので
ゼッケンプレート部分だけをマスキングした後、
600番のペーパーで足付けし、今回は直にプラサフを塗布しました。
マスキングテープは3Mのものですが、複雑なラインを出すには不適切です。
加えて、塗装しない部分への溶剤の浸透が懸念されますね。
24時間程度の乾燥の後、
今度は1000番のペーパーで水研ぎ、塗装面を均した後
私のロスマンズカラーで使用している、
【パールシャイニングイエロー】を軽く吹きます。ここは下地ですね。
1層目はごく薄いので、プラサフの灰色がまだまだ見えています。
色に関しては、塗料の入手性と重ね塗りの相性の関係で、
ホームセンターなどで買えるSoft99のカーニバルイエローと悩んだのですが
アッパーカウルのVラインがパールシャイニングイエローなので
そこと違うことは許容し難く、値段と行程が増えますが同じものにしました。
40分程度の感覚を空けて重ねてゆきます。これは2回目。
これが4回目かな。
ベランダにマスカーで簡単に目張りしただけの塗装ブースなので
埃と風との闘いですが、地道に行います。
塗装の膜厚が充分だと判断した所で、数時間指触乾燥まで放置します。
その段階でマスキングテープの類を剥がすのですが・・・
案の定、ラインのカーブで浮いた紙テープの隙間から塗料が漏れたり
アクリル塗料の溶剤が紙に浸透してウレタンクリアを傷めたりしています。
手間を省いて、本来無茶な事をやっていますのでこの辺は許容範囲かしら。
と、ここで大失敗。
溶剤の揮発を早めようとして、
目張りだけのブースの壁面にカウルを立てかけたのですが・・・
強風で滑落、塗装面に派手に傷がついてしまいました(赤い矢印)
パールシャイニングイエローは、ラメ風のパール塗装ですが
抉れた部分の再現はタッチアップではまず不可能ですorz
写真では判別がつきませんが、強風でまくれたビニールが塗装面に付着し
10cm^2程度の”ラップ塗装”風の乱れが出来るというオマケつき。
こちらは塗料の特性を利用し、溶剤で溶かしこみつつ重ねる事で誤魔化します(笑
ここでやりなおそうかと、少しの間悩んだのですが、
塗料も高いですし(笑 時間もありませんので泣く泣く塗料を盛る事に。
傷の中に同じ塗料を3度程乗せ、膜厚だけ稼いで乾燥します。
写真の状態では盛り上がっていますが、
後ほどタレなどを修正しがてら、面出しを行います。
そして現在はこんな感じ。
クリアを吹くにはまだ早いですが、傷の所は仕方ないかなぁと諦め気味。
程良く磨き込んだらばあとは上塗りのクリアで誤魔化すつもりです。
そんなわけで、何事も焦りと手抜きは禁物というお話でした(笑
どのみちローザンヌブルー(紺っぽい青)も傷み気味ですし
テールカウルは色々傷が付く場所でもありますから、
程々の所で妥協しておこうかなと考えています。
後の修正も見越して、今回はトップにウレタンクリアも吹きませんしね。
それにしても軒先塗装は手間とお金がかかって大変です。