3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

白秋の「春の鳥な鳴きそ鳴きそあかあかと外の面の草に日の入る夕べ」を思い出すとき

2017-03-16 16:39:21 | 日記
春になると必ず思い出す白秋の歌

春の鳥な鳴きそ鳴きそあかあかと外の面の草に日の入る夕べ

古文の授業を思い出す。
白髪の痩せた先生。
あの時は、年取った女の先生と思っていたが、今になって思えば決して年取っていなかったのだと思う。
老眼鏡の奥の目は、少女のようだったように思える。

なそ、の使い方の授業でこの白秋の歌を例にあげていた。
高校の窓からの景色もすっかり忘れてしまって、何もおもいだせないのだけれど、不思議に春になるとこの歌を思い出す。
と同時に赤い夕陽に照らされたふるさとの風景が一瞬だが目に浮かぶのである。

無垢で悲しいことなども何も知らずに一心に勉強していたあの頃の自分を思い出し、悲しいほど懐かしさで胸がいっぱいになる。
何になろうとしていたのだったか。

白秋の歌を諳んじていたあの頃にもう一度戻りたいと思うのである。
あの頃からもう一度人生を始めてみたいと思うのである。
そんなことできないと知っているのだけれど。
涙ぐむ春の夕暮れ時





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