ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





東京高圧工業。文京区西片2-15
上:1988(昭和63)年10月10日
左:同年3月13日

中山道(国道17号)の誠之小学校前交差点(左上の信号)から西北方向を撮った写真。1986(昭和61)年の住宅地図では左から「N家、K家、東京高圧、ヤマト徽章、明光照明、八木硝子、中村洋服」。煙突は「鏡湯」。1974(昭和49)の地図では「バーバーウテナ、林かさ店、東京高圧工業、新薬レディプレス、KZ家、KS家、中村洋服」という記載。
東京高圧の建物は外観をルネッサンス様式で造った看板建築に見える。ところが昔の航空写真を見ると、パラペットが建物平面の四周を囲んでいるように見え、屋根も平らなように見える。コンクリート造の可能性が出てきた。正面だけでなく左右の横の面もペディメントの飾りを付けた窓を並べている。本格的な洋館なのかもしれない。
看板の「フルガッソン減速機/東圧バリモーター」は商品のことらしく、ガラス戸に「東京高圧工」「業株式会社」と書かれている。
東京-昭和の記憶>中山道 本郷追分~白山上』に、1988年1月と2004年4月撮影の写真が載っている。現在は「アリス西片メゾン」(3階建6戸、2005年3月築)に替わっているから、東京高圧は2004年中に取り壊されたのだろう。



ふみのや食堂。西片2-15。1988(昭和63)年10月10日

1枚目の写真の右に続く家並み。写真左の「テーラ中村」を含む3軒が三軒長屋である。写真右の横丁が西片2丁目と白山1丁目との境になっている。角の家は「定食 ふみのや食堂」と「バー 應」の看板が出ている。「とん平」も同じ建物の横にある居酒屋だろう。この3店は1974(昭和49)の地図でもそのままだ。
640.東京都文京区西片2丁目15 R17号沿い』によると、ふみのや食堂は2005年8月末で閉店したという。2006年2月の写真があり、その写真ではテーラ中村の長屋は取り壊されている。

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