ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




倭紙茶舗江嶋。神奈川県小田原市栄町2-13。2011(平成23)年11月24日

小田原銀座商店街の銀座通り交差点から北は国道255号と重なる。この国道255号は甲州道の街道であり、城下町だか小田原宿に入る手前の鍵の手に曲がる角が銀座通り交差点ということらしい。今はこの交差点から北が栄町二丁目、南が栄町一丁目ということだが、昔は北が須藤町(すとうちょう)、南が緑新道で、別の町であり、商店街の組織も別だった。それが戦時体制で1936年に統合され、それが今まで続いている。「小田原銀座商店会」の名称になったのは1955年。「銀座」の俗称は戦前から須藤町の商店街に対して言われていたらしい。(『「銀座」百年―生きられた「中心市街地」―』)
江嶋は寛文元年(1661年)創業というとんでもない老舗だ。茶と海苔に和紙を扱う店舗は創業350年というにふさわしく、大きい間口の出桁造り。関東大震災で崩壊したのを1928(昭和3)年に建て直したものという。



左:三橋仏具店、栄町2-9。右:つくし薬局、栄町2-13。2011(平成23)年11月24日

栄町二丁目の銀座通り商店街は一丁目と比べるとビル化が進んでいて一丁目にはあった長屋式の建物も目にしない。また最近、電線地中化の前段階の工事でアーケードが取り払われた。戦前の建物としては江嶋の他にはその向かいにある三橋仏具店のやはり出桁造りの家くらいだ。
つくし薬局は錦通り出口交差点のすぐ北の四つ角。戦後の建築かもしれないが昭和モダンの雰囲気がする。写真右にアーケードとそこから吊るされた「ショッピングストリート小田原銀座通り」の標示板があるが、今は撤去された。

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