ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




丸屋履物店。品川区北品川2-3。2004(平成16)年1月11日

北品川商店街の新実米店の向かい。 丸屋履物店は慶応元年(1865年)創業の老舗で、和装履物、つまり下駄と草履を商っている。明治維新前後には品川宿も騒動の舞台にもなっているから、創業主は直に耳に入れていたことだろう。現店主は五代目で、自ら「下駄屋」と称している。建物は明治末に建てたものという。六代目の『 品川の下駄屋のブログ』には、「火事で焼けるたびに建て直してきたが、今の家は3回目の建て直しのときのものと言い伝えられている。調べてみると明治10年・17年・27年の3回、本宿を巻き込む火事があったから、明治28年頃の建築ではないか」と推察している。失礼ながらちょっと信じがたい。
しながわ観光協会>丸屋履物店・町家造り』では、「大正初期の木造建築。商品棚、ガラスケースも当時のまま。保存状態、美しさでは、品川宿随一。貴重」と解説されている。

写真右の菅沼書店は軒が傾いているようで、すでに空き家かもしれない。現在は取り壊されて、丸屋の横の下見板の壁がよく見えている。履物店との関係の有無は知らないが、菅沼書店右のビルは「丸屋ビル」。


Club HOJU Bar、東片北。北品川2-9
2004(平成16)年1月11日

丸屋の左は田口ガラス店で、その横から西へ入る横丁がある。横丁には虚空蔵横町の名前がある。横丁を入ると養願寺があり、そこの本尊が虚空蔵菩薩。その門前で道は南寄りに曲がって正徳寺のレンガ塀に沿っていく。
左写真は商店街から虚空蔵横町へ入ってすぐのところで、店は数軒だが小さな飲み屋街といったところだ。

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