ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




旧東京ビル。千代田区丸の内2-7。1985(昭和60)年11月10日

どうもひどい写真を出してしまったが、旧東京ビルの写真はこの1枚しか撮っていない。解体工事でも始まるかと、あわてて撮ったものかと思う。実際はこの後18年間存続したのだが、なぜか撮りなおしていない。当時の地図には主なテナントとして「東京証券本店、南都銀行東京支店、博報堂、三京カラー、日本航空、白洋舎」の記載がある。
『ウィキペディア<東京ビルディング』によると、ビルの土地は、「旧東京市との交換で三菱財閥が所有していたものを、大倉土木(現・大成建設)に譲渡していた」。戦後、「丸の内オフィス街の一元開発と戦後の企業分割で少なくなった賃貸物件を確保したかった三菱地所と、戦後経済による不況で受注建築物件を増やしたかった大成建設との間で交渉がまとまり、三菱が土地を買い戻し、大成建設ほかの施行で建設に至った」ということである。
着工は1950(昭和25)年6月28日(ぼくが小学校に上がった年だ)、1951(昭和26)年9月22日に南側の半分が竣工、全部が完成したのが1955(昭和30)年3月31日。現在の新しい東京ビルが竣工したのは2005(平成17)年10月17日。
このビルには3か所(2か所は西側が開いている)の明り取りの中庭がとられている。まだ戦前の慣習が残っていた感じがするが、当時の電力事情もあったのかもしれない。

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