ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




路地奥の四軒長屋。墨田区東向島1-10。2013(平成25)年3月17日

鳩の街通りの松の湯の隣がかつて「大黒鮨」だった家で、そこと旧いの字との間の路地を入った突き当りにある四軒長屋。その手前、路地の左右の家も長屋らしいが、戸別に改修されていてそれとは分かりにくい。袋小路の路地には入りづらいが、記録のためにはしかたない。

下の写真の家は上の四軒長屋の裏手にある元カフェーと思われる家。赤線で女性のサービスを受けられる店を「カフェー」という。戦前からあった言葉だとは思うが、戦前の場合は「銘酒屋」を使うことにする。最近、喫茶店の代わりに使うようになったのは「カフェ」である。
カフェーの建物には特徴があって、カフェー建築などとも言うくらいだ。東京下町の場合、円柱状の飾り柱、豆タイル、複数の狭い入口、角を丸くした庇、などといったもの。写真の家は改装されて雰囲気はかなり薄れてはいるが、たいていのサイトでカフェーと認定している。カフェーだったときの店名は分からないので、かってに「白い家」と命名した。
下左写真の右前方には「旅館白鳥」があった。その写真が『赤線跡を歩く』(木村聡著、ちくま文庫、2002年、950円)に載っている。


白い家。東向島1-10
2013(平成25)年3月17日


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