ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





平屋の四軒長屋
墨田区京島3-15
2013(平成25)年2月10日

当ブログ前回の 看板建築の家から南へ少し行った場所にある平屋の長屋。現在は空き家になっているのかもしれない。住居としての長屋であるが、右の家は1985年の住宅地図に「加藤工業所」とあり、この家だけ裏に倉庫にしたらしい小さな小屋を増築している。



左:1953年頃、右1955年頃

1枚目写真の撮影位置から振り返って後ろを見た景観と思われる昔の写真。「キラキラ橘銀座商店街」に出る手前である。出典は『写真集/墨田区の昭和史』(発行:株式会社千秋社、1992年、8,900円)。キャプションはそれぞれ「ドブ川が流れていた京島3-21-3あたり(昭和28年〈1953〉頃)」「暗きょとなり、姿を消したドブ。京島3-21-3あたり(昭和30年〈1955〉頃)」。
ドブ川は、工場や住宅が建つようになって、かつての農業用水路が生活排水路に変わった姿だろう。30年位前なら、墨田区・江東区などの低湿地の地区にはどこにでもあったドブ川だが、今はほとんどが蓋をされてしまったかと思う。写真のドブ川が暗渠化されたのはかなり早い時代だったといえる。
1955年の写真に、店先に看板建築を増築した店があり、看板に「大倉屋」と読める。字が右から書いてあるのは古い看板を前面に掲げたのかもしれない。1985年の地図に「大倉屋商店」(酒屋)が京島3-21-13(キャプションの住所は誤植ではないかと思う)にあるが、今は廃業したのだろうか。
1953年の写真で中央奥に陸屋根と見える白っぽい建物が写っている。映画館の「橘館」(現グルメシティ京島店、旧スーパーダイエー吾嬬店)かもしれない。

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