ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 



東京都公害研究所
千代田区有楽町2-7
1984(昭和59)年9月3日

東京都公害研究所の建物は有楽町マリオンの裏、現在の有楽町イトシアの丸井のビルのところにあった。丸井を入れるのは無理だが、4階建てのイトシアプラザをこの公害研究所のビルにもってくればそのまま使えたような気がする。今ならテナント料は高くても入る店はあるだろう。
写真右の看板の字は「公害研究所/展示コーナー/ご自由におはいりください」。
『日本近代建築総覧』では「東京都公害研究所(旧東京市電気研究所)。T14。RC5。森山松之助。銭高組。地1」。
電気研究所についてはなにも分からないが、東京市電気局(現東京都交通局)と関連があるのかもしれない。だとすると、公害研究所の北に1965(昭和40)年に建った交通会館とも関連がありそうだ。1947(昭和22)年の千代田区詳細図には「電気博物館」になっている。
公害研究所は現在の「東京都環境科学研究所」で、『東京都環境科学研究所>研究所の歩み』によれば、1968(昭和43)年4月に発足している。同サイトに美濃部都知事が玄関右側に看板を掲げる写真が載っている。東京都公害局の設置は少し遅れて1970(昭和45)年10月。1985(昭和60)年4月に「環境科学研究所」と改称して江東区へ移転している。たぶんその後すぐに建物は解体されたのだろう。


有楽町変電所
1987(昭和62)年3月15日

東京都公害研究所の裏は駐車場になっていたが、その片隅に立っていた東電の変電所。写真では公害研究所の建物は解体されていて、跡地はやはり駐車場になっている。
こんな建物を撮ってもしかたがない、と思っていたがやはり気になるので1枚だけ撮ったものだ。東京市電気局の施設として建てられたのかもしれない。

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