ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




交詢ビル。中央区銀座6-8。1984(昭和59)年1月



交詢ビル・東(すずらん通り)側。1986(昭和61)年5月11日

設計:横河工務所(横河時介)、施工:清水組、着工:昭和3年6月、竣工:昭和4年12月。交詢社という慶応義塾のOBを中心とする社交クラブのクラブハウスとして建てられたもの。
外観は古い様式建築のような印象を受けるが、どの様式とも決められない。尖塔アーチが使われているのでゴシックのような感じもするが、いろいろな様式を取り込んだということだろうか。「近世ゴシック式」となっているサイトが多い。外観から適当についた名称かと思っていたが、工事仕様書に記されていたという。クラブハウスとして、伝統・気品・格調・重厚さが要求された結果だろう。
6階の上の軒周りはロンバルディア帯のような飾りをめぐらしているが、剥落防止のカバーがかけられている。6階の上に一段後退して7階が乗っているのだが、これもカバーしか見えない。昭和7年に講堂を増築している。(『震災復興<大銀座>の街並みから―清水組写真資料』(銀座文化史学会編、秦川堂書店、平成7年)を参照)



交詢ビル・東側。1986(昭和61)年2月2日

平成10年頃の地図だと思うが交詢ビルに入っている店が書いてあるので抜き出してみる。だいたいが写真の看板と一致する。皇家飯店、RENA LANGE、アイスバーグ、ピルゼン、テーラー渡邉、やねうら、サンスーシー。



交詢ビル・3階の張出し窓。1984(昭和59)年1月

4つある張出し窓のある3階の部屋は、手前がサロン、後ろが撞球室になっていた。写真左端の窓は洗面所。

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