バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

世界初!細胞をがん化させる新しいがん遺伝子GRWD1を発見

2016年11月19日 | 癌 ガン がん 腫瘍
世界初!細胞をがん化させる新しいがん遺伝子GRWD1を発見

日本の研究,com.,プレスリリース 掲載日:2016.11.18
九州大学

九州大学薬学研究院医薬細胞生化学分野の藤田雅俊教授、同大学生体防御医学研究所の中山敬一教授、国立がん研究センター研究所の清野透分野長、江成政人ユニット長、河野隆志分野長らの研究グループは、細胞をがん化させる新しいがん遺伝子 GRWD1 を世界で初めて発見しました。がん細胞においては、p53と言われる細胞増殖の“ブレーキ”役であるタンパク質の異常が頻繁に起こっていることが知られています。しかし一方で、p53に異常の無いがん患者さんも多く存在しています。今回、研究グループは、GRWD1がRPL11というタンパク質との結合を介してp53タンパク質量を減少させ、細胞のがん化を促進させることを初めて明らかにしました(図1)。さらに重要なことに、がん患者のデータベースの解析から、幾つかのがんの種類においては、GRWD1タンパク質量の増加はがんの悪性度を上昇させ、予後不良の予測因子となり得ることを発見しました(別紙図)。今後の研究の発展により、GRWD1発現検査によるがん治療方針のより適切な決定や、GRWD1を標的とする新たな抗がん剤開発につながることが期待されています。

https://research-er.jp/articles/view/52537

膀胱がんの浸潤を制御する新規因子を同定

2016年11月19日 | 癌 ガン がん 腫瘍

日本の研究.com.,プレスリリース 掲載日:2016.11.18
岡山大学

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(医)の竹田哲也助教、竹居孝二教授、那須保友教授、岡山大学病院新医療研究開発センターの渡部昌実教授らの共同研究チームは、ヒト膀胱がん細胞の浸潤を制御する新規因子としてタンパク質ダイナミンを同定しました。ダイナミンは、がん細胞が浸潤の際に用いる細胞膜構造(浸潤突起)の形成に必要です。ダイナミンの機能を阻害することによって、膀胱がん細胞の浸潤が劇的に抑制されることを明らかにしました。本研究成果は11月8日、国際科学雑誌「Biochemical and Biophysical Research Communications(BBRC)」に掲載されました。
https://research-er.jp/articles/view/52563

世界初:一遺伝子変異の遺伝的リスクと父の加齢との関係性を説明

2016年11月19日 | からだと遺伝子
世界初:一遺伝子変異の遺伝的リスクと父の加齢との関係性を説明
〜発達障害を理解するための遺伝子-環境因子相互作用の可能性について〜

日本の研究com プレスリリース 掲載日:2016.11.18
理化学研究所 東北大学

東北大学大学院医学系研究科の大隅 典子(おおすみ のりこ)教授、吉崎 嘉一(よしざきかいち)助教らは、遺伝子の発現を制御する因子 Pax6 注1の変異がリスク要因となり、父親の加齢が子孫の行動に影響を及ぼすことを明らかにしました。父親の高齢化の子孫に対する影響を明らかにするため、若齢(3 ヶ月齢)あるいは高齢(12 ヶ月齢)の父親マウスから生まれたPax6 変異マウスを用いて網羅的行動解析を実施しました。
https://research-er.jp/articles/view/52553

炎症誘発物質を放出するマスト細胞の活性化メカニズムを解明

2016年11月19日 | 炎症 抗炎症薬
プレスリリース

接触性皮膚炎の新たな治療法の開発につながる発見
炎症誘発物質を放出するマスト細胞の活性化メカニズムを解明

日本の研究.com.,プレスリリース 掲載日:2016.11.18
岡山大学


岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(薬)の田中智之教授、古田和幸准教授と東北大学、東京大学の共同研究グループは、アレルゲンである 1-fluoro-2,4-dinitrobenzene (DNFB)が、ラットのマスト細胞を直接活性化し接触性皮膚炎を引き起こすことを発見しました。本研究成果は10月17日、欧州の学術誌「European Journal of Immunology」に掲載されました。

接触性皮膚炎ではさまざまな化学物質がアレルゲンとなることから、その病態形成は多様ですが、本研究ではDNFBなどの低分子化学物質が直接マスト細胞に作用することで、ヒスタミンをはじめとする炎症誘発物質の放出を促進することを解明しました。マスト細胞の活性化は一部の接触性皮膚炎の更なる悪化に寄与することが知られており、本研究成果は新たな接触性皮膚炎の治療方法の開発に貢献する発見と考えられます。
https://research-er.jp/articles/view/52561

放射線生物効果の年齢依存 (09-02-02-18)

2016年11月19日 | 放射線と健康
 生物の特徴の一つは寿命があることであり、年齢は特定生物個体の性質を考えるときのきわめて重要な因子である。放射線の生物学的効果も被ばく時の年齢により異なる。一般的には、幼若なものほど放射線に対する感受性が高い。即ち、盛んに分裂をしている細胞の方が緩やかに分裂している細胞や休止している細胞よりも放射線の作用に関する感受性が高く、また幼若な個体ほど盛んに分裂している細胞が多いからである。しかし、生物では実際にはそれほど単純ではなく、放射線生物影響の指標に何を選ぶかによって多様な様相を示す。以下に確定的影響と確率的影響に分け年齢依存を概観するが、確定的影響について最近の研究はほとんどない。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-02-02-18