バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

人間ドックと医療技術の進歩

2015年03月17日 | 医療 医薬 健康

 孔子が天命を知ったとされる年齢になって初めて、人間ドックを受診した。カメラが映し出す胃や腸の内部の映像、あるいは脳のMRI画像など、自分の一部なのに普段は見られないものを見ることができた。疾病の有無への関心以前に、その体験から感じたことは、どうやら自分も生物学的に普通の人間であるということだ▼両親の遺伝子を受け継いだ受精卵は、母体内で細胞分裂を繰り返しながら臓器、骨、筋肉などのさまざまな器官、部位を形成して一人の人間となる。その過程を無事に通過し、そしてこの歳まで生きてきたのだと確認できた。人は普段、他人との差を意識するものだが、自分の臓器のあり様が別の人間のものと同じことに一種の感慨を覚えた▼検査にともなう苦痛が予想より少なかったことも、印象に残った。とくに胃の内視鏡検査は、お世辞にも細いとはいえないあの管が食道を貫いているのに反し、ほとんど苦痛らしい苦痛がなかった。医師の技量や受診者のなど個人差もあるのだろうが、医療および医療機器の技術進歩を体感したといえる▼技術は今後も進歩を続け、受診にともなう苦痛はさらに軽減していくのだろう。あの管を体内に挿入しない日もきっと来るはずだ。とくに大腸の検査にはそうのようなブレークスルーが起こることを願ってやまない。化学工業日報.,2015年03月17日

クラレ 再生医療分野強化 3次元足場材料

2015年03月17日 | 医療 医薬 健康

 クラレは再生医療分野の取り組みを強化する。3次元スキャフォールド(足場材料)「クラリフェ HA」を研究用試薬として発売する。再生医療で細胞の分化・誘導を促進し、組織形成を支援するために使う。独自の多孔構造を持つため、細胞がすばやく全体に浸み込むという。クラレは自社の材料技術を活用して開発した足場材料を市場投入、再生医療分野で新規事業の創出を目指す。化学工業日報.,2015年03月17日

国立がん研究センター 核酸医薬の医師主導治験開始

2015年03月17日 | 癌 ガン がん 腫瘍
 国立がん研究センター中央病院・乳腺科・腫瘍内科の田村研治科長らの研究グループは今月にもトリプルネガティブ乳がんを対象とした核酸医薬品の医師主導治験を開始する。トリプルネガティブの乳がんに強く発現している遺伝子「RPN2」を標的としたsiRNA医薬で、スリー・ディ・マトリックス(3DM)の自己組織化ペプチドをドラッグデリバリーシステム(DDS)として活用している。国内のアカデミア発核酸医薬品の臨床入りは国立精神・神経医療センターのデュシェンヌ型筋ジストロフィー症治療薬に次いで2つ目となる。化学工業日報.,2015年03月17日