山形の過去、現在、未来

写真入りで山形の歴史、建物、風景を紹介し、併せて社会への提言も行う

「天川人」で舟下り ②

2009-10-07 21:08:38 | 風景

 ○前回に続く
 山形県が世界遺産にしようと運動を始めたものの、国内推挙の段階で振り落とされ、知事の交替を機に今後の名乗りをも断念した河川であるが、それでもこの素晴しい景観は「県民の宝」であることには変わりがなく、これから県と県民が取り組む課題として、少なくとも現在以上に自然景観が人工的に損なわれることがないように、また周囲の人文的景観もあまりにも近代化・現代化されぬように努めることであろう。
 この河川(最上川)は自然景観が優れているだけでなく、明治前期までは交通と物資輸送の大動脈としての役割を果たしてきており、日本文化史上に大きな役割を演じた紅花などの内陸部の物産と京文化との交流の場であったという歴史的文化的特色を帯びた河川であることが“世界遺産”候補として相応しいということであったようだ。
 しかし、沿岸にはそのような歴史的文化的な色彩を留めている箇所はあまりにも少なくなっており、それどころか舟下りの終点の観光施設などは日本的外観にはほど遠く、西洋の城館という以上に宇宙基地のような建物であって、これではとても世界遺産には手が届くものではないと感じた。

 ◆写真 ①進行方向左手の山並みの稜線は昔修験者たちが歩いた道だという ②乗客たちは船頭さんのも方言まじりのユーモアある案内と最上川舟唄の美声にうっとりしているのか自然景観に見とれているのか? ③右岸に釣鐘のような独立的里山が見える ④さらに舟は進む ⑤かなり高いうねりの波 ⑥最上川観光のハイライト「白糸の滝」終点は間もない ※写真をクリックにより画面拡大


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