今年一年に限ったことではないが、今年も社会の“お偉いさん”方による“謝罪”会見のニュース映像が見られない日が無いような一年であった。
戌年は荒川静香選手のトリノ五輪でのイナバウアーが光り輝き、今年の流行語の筆頭にもなったほどで、まさに人々の心を打つ渾身の技であった。
これに対し、警察、教育界、官公庁、大企業、医療機関、福祉機関などで次々に発生した不祥事で責任ある立場のお歴々らが“謝罪”を意味する首(こうべ)を垂れる“逆イナバウアー”とも申すべき姿は何ともしらじらしい思いで眺めるしかない。それがほぼ連日のように見せつけられる。
折りしも、かつて“無責任時代”の到来を宣言した青島幸男氏が亡くなったが、“大の男”たちが雁首並べて首を垂れるのは配下の不祥事について“責任”を表しているつもりのようだが、本気の度合いの高低はともかく、将来の日本を担うべき子どもたちには、“偉い人”たちの仕事とはペコペコすることだと目に映るに違いない。これでは若者たちの上昇志向が萎えてくるのも当然な気がする。
明日からの亥年もペコペコ映像が連日繰り返されるのだろうか。
※ 写真はいずれも関連HPより