山形の過去、現在、未来

写真入りで山形の歴史、建物、風景を紹介し、併せて社会への提言も行う

よくぞ申された! 「駐車場は見栄えが悪い」

2006-02-05 07:59:27 | 街づくり
 ここしばらくは情緒的な冬景色を多く紹介してきたが、今日は何とも殺風景な写真である。
 ここは現在無粋な青空貸し駐車場であるが、昨年秋までは歴史ある豪壮な土蔵造りの店舗建築があった場所である。(10月26日の記事の写真)
 このように近年の中心市街地では街路景観を個性づける歴史的建造が次々と姿を消し、何の個性も美観も情緒も感じられない殺風景な街並みと化している。
 さて、最近、東横インの西田社長が「(身障者用の)駐車場は見栄えが悪い」と公言したが、よくぞ正直に申されたものだ。確かに障害者用の駐車場はホテルの建物にすぐ入れる所に置くべきであろう。だが、そもそも駐車場とは健常者用であれ身障者用であれ「見栄えが悪い」ものばかりでなく、周囲の街並み景観を殺風景にし、見苦しくさえするものなのである。。
 市街地に大きなホテル等の多くの人々が出入りする施設が建つと、必ずや周辺には駐車場が乱雑に造成されるものである。空き家や空き店舗、斜陽店舗などは解体されてホテル客用などの駐車場と化する場合が大変に多い。
 全国各地に建てられた東横インの近隣にも同ホテル専の駐車場(健常者用)が設置されているはずであるが、それらの駐車場なら「見栄えが良い」のであろうか。むしろ他のホテルの駐車場と同様に街並み景観を損ねている場合が多いのではないか。それなら身障者用の駐車場を他の用途に改造したように、健常者用の駐車場も「見栄えの良い」施設に改造するとか、そもそもクルマ利用の客の宿泊を拒絶するならスジが通っていると思われるのだが・・・。
ともかく「駐車場」の無計画な配置は都市景観の品位を低下させる要因であり、市街地を物理的にアルツハイマー状(空洞化状態)にし、都市計画上の大きな盲点なのである。
 今日は堅苦しい内容で失礼。(1月10日撮影。初市の十日町大通)
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