身体の至るところで痛みの不協和音を奏でている。
ボロボロである。
しかし隼人(15期生・京都産業大学2年)はいい味を出していた。
カラオケを歌う前に「今日はプロレスをやりに来ました!」
その勢いのまま古西のいなくなった穴を埋めてくれた。
圧巻は優哉に対するジャイアントスウィング4回転!
勢い任せにあらぬ方向、ガラステーブル方向に投げ捨てるんじゃなくて、安全な場所を意識しての投げっぱなし。
さらに陵(18期生・大阪芸術大学進学)を相手の兄弟対決。
ゲームデザインを嘱望し希望大学に入学を決めた弟に合格祝い?の非情すぎるサソリ固め!
隼人の成長を感じさせたのは俺とのからみ。
俺から誘ったわけだが、いちびりの俺に対し圧倒的優位な体勢から、俺の関節技への移行をスムーズにさせるためにわざとスキを見せる体重移動。
隼人なりのアングル・・・最初は俺を床に寝かせておいて圧倒し、最後には俺の関節技に花を持たせる・・・プロレスの原点がここにある。
いやはや絶品でした。
サプライズは14期生のあすかと佳子の登場。
本当に嬉しかった。
今春より社会人、頑張ってや。
でも何かあったらいつでも塾に来てね。
最後のサプライズはカラオケ終了後。
パラダイスの前にはエルグランド率いる4期生の横山登場。
したたかに酔っていてベッド直行予定のはずが、塾で飲み会開始。
横山持参のさつま黒若潮・・・おいしかったね。
午前4時、俺は奥さんに連れられて退散・・・したそうである。
依然として身体はそこかしこから悲鳴をあげている。
隣の高校生の教室では里恵が高校生相手に漢字のテストをやっている。
夕方から郁がやって来る。
「昨日はおもしろかったか」と俺。
「うん、とっても」
来年度の高校入試、全員合格のためには郁の津商業合格が最大難関となる。
ここ最近やっとその気になってきた。
鉄は熱いうちに打て。
森下はカラオケ大会のためだけに京都から戻ってきた。
カラオケが好きというタイプではない。
森下にとって最も愛した学年、18期生がカラオケ大会には顔を揃えていたからだ。
岡南・悠志・れい・めい・陵。
昨夜のカラオケ大会のラスト近く、森下は曲(当然洋楽)の間奏中に18期生に向かって檄を飛ばしていた。
「大学に受かったからといって浮かれるな! 4年後の就職、社会人になるための人間的な魅力を模索していけ!」
たぶん、こんな感じだった・・・この段階で俺は酔っちまっている。
その森下、悠志と陵に昨夜から今日にかけて徹夜でマージャンの先生を演じ、夕刻には京都にトンボ帰り。