一昨日の当地は最低気温が8度台となって、この秋一番の冷え込みとなりました。
しかし、日中は快晴に恵まれてポカポカ陽気となり、この時期によく表現されるところの「小春日和」となりました。
「小春日和」といえば、さだまさしが作詞・作曲し、山口百恵が歌った「秋桜」の歌詞の中にも歌われています。
「秋桜」
♪こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みてくる
明日嫁ぐ私に苦労をしても
笑い話に時が変えるよ
心配いらないと笑った
・畑のコスモスです。
でも、何故、この時期のこのような気候のことを「小春日和」というのでしょうか?
小春日和とは、どのような意味なのでしょうか?
調べてみました。
「小春日和とは」
「小春(こはる)」とは、旧暦10月の異称であり、「日和(ひより)」は、空模様、天候、よい天気、晴天の事を言います。
広辞苑でも、「小春」とは、(暖かで春に似ているからいう)陰暦10月の異称。冬の季語、と説明し、「小春日和」は、小春の頃の暖かいひより。と説明しています。
一昨日の当地の天気は辞書が説明している通りの陽気でした。
日中の気温は19度台まで上がり、快晴で暖かく、無風状態の穏やかな一日でした。
旧暦の10月は、今年の新暦に当てはめると10月25日~11月23日までであり、今がちょうど「小春」月になっています。
一昨日のポカポカ陽気は紛れもない小春日和でした。
さだまさしは小春日和に「あなたの優しさ」を感じたようですが、私は家庭菜園の作業がはかどったことに「小春日和」を実感しました。
「海外の小春日和」
海外でも小春日和はありますが、呼び名は日本の「春」ではなく「夏」が使われています。
例えば、
・アメリカでは「インディアン・サマー」
その由来は、一説には昔、北米の現地人たちは秋に狩をしており、暖かい日が続くと動物たちが活動的になり、苦労せずに狩ができるという利点があったため「Indian Summer」といわれるようになったと言う説。
他には、”Indian”という言葉は「偽りの」とか「安っぽい」という意味の使われ方もしており、白人はインディアンは嘘をつくものとして軽蔑して、夏みたいな気候だけど実はインディアンに騙された「偽りの夏」ということで「Indian Summer」となったとの説があります。
・イギリスでは「セント・マーチンの夏」
”St.Martin’s”は「偽り」の意味を持っており、アメリカの由来と似ているそうです。
・ドイツでは「アルトワイベルゾンマー(老婦人の夏)」
晩秋から初冬にかけて、風が弱くポカポカと暖かい日に、お年寄りが公園のベンチでのんびりとくつろいでいる風景からといわれています。
・ロシアでは、「バービェ・レート(婦人の夏)」
由来ははっきりしないですが、ドイツと同じようなことではないかといわれています。
・フランスでは「サンマルタンの夏」
由来は分かりません
同じような初冬の暖かい日でも、日本人は「春」の暖かさをイメージするのに対し、外国人は「夏」の暑さをイメージするようです。
暖かさの感じ方が違うのですね。