らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「僭越ながら」と「高い席から」

2017-09-21 | 情報

現役で働いている方は勿論ですが、リタイアされた方でも地域やグループなどのお世話をされている人は人様の前で挨拶されることがあると思います。
その折、挨拶の冒頭に「高い席から」とか「僭越ながら」などと表現する場合があると思いますが、実はこの表現には注意が必要のようです。
今日はその理由について調べました。

・「高い席から」
壇上、スピーチなどを頼まれた人がよく「高い席から失礼します」という挨拶をされるのを聞くことがありますが、これはあまりにも不遜な表現なのだそうです。
なぜ「高い席から失礼します」が不遜な表現になるのでしょうか?

謙遜の意味で「自分のような人間がこのような高い位置からご挨拶を申し上げますのは…」と言うのは、ほかの人たちが低い席にいると言っているのと同じことになってしまうのだそうです。
高い・低いのように、対になる表現がある言葉を慣用的に使うと、相対的な相手の地位の低さなどを認めてしまうことになるので注意が必要ということです。

ではこのような場合にはどのように言えばいいのでしょうか?
簡潔に「ひと言ご挨拶させていただきます」という言い方で十分なのだそうです。

・「僭越ながら」
更に「僭越ながら」という表現も注意が必要のようです。
「僭越(せんえつ)」とは、自分の身分や地位を超えて出過ぎた事をすること。そういう態度を言う言葉です。

謙虚さを示すのはいいのですが、「僭越ながら」の表現をすると、「本来自分がここで挨拶をするべき立場ではないのだけれども」という意味になります。
例えば、会社の周年行事等の席で、その創業者や社長を差し置いて、入社したばかりの社員が挨拶するのであればこの表現は使っても構いませんが、会社を代表するような、当然に挨拶を行うべき立場の人間がこの表現を使うことは、聞き手に対して不遜な印象を与えるようです。

「せんえつ」という言葉から「ご出席の皆様より、先にご挨拶を」とか、「皆様の順序を越えてご挨拶を」というニュアンスと勘違いされることが多いようですが、「僭越ながら」という表現は、あくまで自分の立場・身分に照らし合わせて、「差し手がましい」とか、「出過ぎたこと」を意味する言葉なのです。

では、このような場合はどのように言えばいいのでしょうか?
「出過ぎた真似かもしれませんが」とか「差し出がましいようで恐縮ですが」、「失礼を顧みず申し上げますと」などの言い方が無難のようです。

「僭越ながら」は自分の威光を示すだけの嫌味な使い方になってしまうおそれがある表現のようです。
使用には気を付けたいですね。