らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

命あってのものだね

2017-09-14 | 雑学

一昨日、神戸市長田区で指定暴力団神戸山口組から離脱した新組織「任侠山口組」関係者の楠本勇浩さんが射殺されるという事件が発生しました。
暴力団同士の抗争とはいえ、余りにも人の命が軽んじられています。
また、学校や職場でもいじめによる自殺が後を絶ちません。

警察庁の調べによると28年中の年間自殺者数は21897人で、対前年比2,128人(約8.9%)減となり、平成10年以来、14年連続して3万人を超えていた自殺者は、22年ぶりに2万2,000人を下回ったそうです。
この傾向は今年も続いており、29年1月~8月は14,665人となっているようですが、それでも年間では2万人を上回ると予想されます。
自ら命を断つという決断をした人には、様々な事情があるのだと思いますが、死ぬ気になれば何でもできるのではないでしょうか。
命は大事にして頂きたいと思います。

さて、今日は「命」に関する数ある諺の中から「命あってのものだね」を取り上げます。

「命あってのものだね」とは、全ての事は命があるからこそ出来るので、死んでしまってはどうにもならない。だから、命に関わるような危険な事はなるべく避けて自重せよ、と言うことです。
いかなるときでも命は大切にすべきだという戒めで使われる諺で、出典は傾城色三味線(けいせいいろしゃみせん)だそうです。

「命あってのものだね」の「ものだね」を漢字で書くと「物種」と書き、「命あっての物種」となります。
したがって、「ものだね」を「物だ+ね」と解釈し、「命あってのものだねぇ~」という書き方すると誤りとなります。

「物種」とは、物事の根源の意味です。
この諺は語呂合わせで、「命あっての物種。畑あっての芋種」などとも言われているようですが、それは兎も角、どんなことでも命あればこそ出来るのです。
決して命を軽んずることなく、まずは生きることを選び、自分や他人の命を大切に考えていただきたいと思います。


なお、出典の「傾城色三味線」とは、江戸中期の浮世草子です。
浮世草子とは、1682年(天和2)の井原西鶴の《好色一代男》より約100年、天明初年までのあいだ、主として京坂の地で行われた現実的な態度で風俗・人情を描くことを基本的な姿勢とする小説の総称をいいます。