発覚
2016-03-02 | 雑学
今日は「発覚」と言う言葉の正しい使用について調べました。
某雑誌の記事に「詐欺の被害が発覚した」とありました。
この表現、私は違和感を覚えますが、皆さまは如何でしょうか?
「発覚」とは、隠していた悪事・陰謀などが明るみに出ること。ばれることです。
広辞苑を調べてみても、罪悪・陰謀又は秘密のあらわれること。露見。と説明しています。
このように、発覚は害を加えた方に使われるべき言葉で、害を加えられたことを「発覚」とは言いません。
次のように言い換えてみると、不自然さが分かります。
「発覚」のくだけた言い方は「ばれる」ですが、この「ばれる」を冒頭の表現に当てはめてみると、「詐欺の被害がばれた」となります。
この表現は日本語としておかしくありませんか。
「詐欺の被害・・・」は、被害者側の表現であり、正しくは「詐欺の被害が判明した」あるいは「詐欺の被害が分かった」となります。
一方、加害者側の表現ならば「詐欺の被害」ではなく、「詐欺をしたことがばれた。発覚した」あるいは「詐欺の陰謀が発覚した」などのようになります。
「発覚」は当時者が知ってて隠していたことが明らかになることであって、事実などがわかったりはっきりすることは「判明」となります。
全国の読者が目を通すであろう書籍や雑誌の発行に携わる人たちは、日本語を正しく使用して欲しいですね。