姉妹都市
「姉妹都市」と言う言葉があります。
これは文化交流や親善を目的として結びついた国際的な都市と都市のことで、日本では昭和30年(1955年)に長崎とアメリカ・ミネソタ州のセント・ポールが最初の姉妹都市の提携をしました。
その後、東京はニューヨークと、京都はパリと、そして大阪市はサンフランシスコ(アメリカ)と姉妹都市の提携を行うなど、全国で多くの町が海外の都市と友好・姉妹都市の提携を結んでいます。
でも、なぜこの提携が「姉妹」であって「兄弟都市」ではないのでしょうか?
今日は姉妹都市の由来について調べました。
姉妹都市という制度がはじまったのは第二次世界大戦後のことです。
当時、アメリカのアイゼンハワー大統領は、壊滅的な被害を被ったヨーロッパの各都市を復興させるために、アメリカの各都市と姉妹都市の条約を結ばせ、民間レベルでの協力を強化しようと図りました。
このとき用いた言葉が英語で「sister cities(シスターシティー)」で「姉妹都市」でした。
では何故、brother(ブラザー)ではなくsister(シスター)だったのでしょうか?
広くいわれている説は、city(シティー)という英単語が「女性名詞」の流れをくむことからsister(シスター)を当てたというものです。
フランス語やイタリア語、ドイツ語、スペイン語など、ヨーロッパのほとんどの言語で都市は女性名詞とされているために、姉妹都市となったわけです。
一方、男性名詞とされている言語にロシア語があります。
ロシアのハバロフスクと新潟が提携していますが、新潟では姉妹都市と言っているのに対し、ロシアでは都市は男性名詞なので兄弟都市といわれているそうです。
日本は名詞に性別がありませんが、「姉妹都市」としているのはアメリカに合わせているのでしょうね。