らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

秋刀魚

2012-10-02 | 雑学

秋の魚と言えば秋刀魚ですね。
出始めの頃は1匹300円~400円くらいしていましたが、最近は値段も下がり、私のような年金生活者にも買いやすくなってきました。
秋刀魚と言えば落語に「目黒の秋刀魚」があります。
ご存知の方も多いと思いますが、このお話にあるお殿様は三代将軍徳川家光のことで、実際にあった話だそうです。
下記にそのあらすじを書いておきますので、関心のある方はご一読ください。

「諺」
ところで、「秋刀魚が出ると按摩が引っ込む」という諺をご存知でしょうか?
秋刀魚(さんま)は旬である秋には脂がのっておいしくなり、しかも安く手に入るので、昔も庶民の間でよく食べられていたそうです。
秋刀魚には栄養が豊富に含まれているので、食べた人々は元気になり、按摩(あんま)に行かなくなるほどだったということがこの諺の由来です。
ここで言う按摩(あんま)とは、体をもんだり、さすったり、たたいたりして患部を治す療法で、奈良時代には外傷、骨折などの治療も行なったそうです。
なお、秋刀魚の栄養価は鯛やマグロに劣らず、牛肉に比べてもタンパク質は同量で、脂肪はおよそ3倍、カルシウムは4倍、ビタミンは12倍もあるそうです。

「語源」

秋刀魚の語源は、諸説あります。
その一つは体が細いことから「狭真魚(さまな)」からとする説。
他にも、「三馬」や単に「馬」と言われたことから「サウマ」「サムマ」「イソムマ(磯・甘味)」からとする説などがあるようですが、いずれも確定できるものではないようです。
なお、漢字の「秋刀魚」は、体が刀状で秋の代表的な魚であることからの当て字だそうです。

「落語」
落語の「目黒の秋刀魚」とは、
 季節は秋、三代将軍徳川家光がお供を引き連れて目黒に鷹(たか)狩りに出かけた。
 家光はさんざん鷹狩りを楽しみ、お腹が空いてきたので何か食べ物を所望するが、お供の者は誰かが用意しているだろうと何も用意をしていなかった。
 当時の目黒は草深いところで、買い出しに行くにも店がない。そんな所へ、何ともいえぬいい香りがプーンと流れてきた。
 近くの農家で彦四郎爺さんが、脂のたっぷりのった秋刀魚を焼いていた。

 家光はこの秋刀魚を所望するがお供の者は「あれは下々の者が食す秋刀魚という下賎な魚にございます。
 お上が召しあがるようなものではございません。」と断るが、いい匂いが空きっ腹には我慢できない。
 「よい、下々の食するものがわからねば、上に立つ者とは言えぬ。苦しゅうない、秋刀魚をこれへ持てー。」
 と食べた秋刀魚の美味しいこと。
 思う存分に食べて満足してお城に帰った。

 ところが、それから家光はすっかり秋刀魚に病みつきになり、夢にまで秋刀魚が出てくるようになった。
 しかし、格式高い城中では秋刀魚が食膳に登場するはずもない。 
 そこで家光は家来に「どうしても秋刀魚を食べたい。」と切望するが、あれからかなり日が経っていて、秋刀魚のシーズンは終わっていた。
 やっと1尾見つけて料理する。     
 脂を充分抜き、小骨も残らず取り除き、やけどをしないように冷めたものをお出しするが、前のものとは似ても似つかぬ、かすかに秋刀魚の匂いが残る
 程度のものになってしまった。
 家光はとりあえず一口食べたが可なりまずい。
 「これはどこの秋刀魚じゃ。」と尋ね、家来の「品川沖で獲れたものにございます。」の返事に、家光は「なに、品川?品川はいかん。秋刀魚は目黒に限る」
 と言ったという話です。