熊取の長池公園散歩コースにクチナシの花が咲いていましたのでご紹介します。
クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木で、日本(本州西部、四国、九州、西南諸島)、台湾、中国、インドシナに広く分布する常緑樹です。
葉は楕円形で先端が少しとがり濃緑色、表面に光沢があり、直径6cm前後の純白の花を咲かせます。
花には甘い芳香があり、花びらは肉厚で、時間の経過とともに黄色っぽくなります。
基本種は、花の基部が筒状で先が裂けて6枚の花びらなる一重咲きですが、八重咲き品種もあります。
・これが一重咲きのクチナシの花です。
・こちらは八重咲きの「クチナシ」です。
名前の由来には諸説あって、その一つは、果実が熟しても実の口が 裂開しないことから、「口が無い」、「口無し」となったとする説。
他には、果実の頂点に残る萼を鳥のくちばしに見立て「クチハシ」から変化したとの説がありますが、一般的には前者が有力のようです。
なお、クチナシの漢字表記に「梔子(しし)」の字を当てていますが、これは漢名に由来するそうです。
・八重咲きの蕾(右)と花です。
開花時期は6月中頃から7月末頃で、 一重ものは早咲き、八重ものはやや遅咲きと云われています。
初夏に涼しげな白い花を咲かせるクチナシは、春のジンチョウゲ、秋のキンモクセイとともに、香りを楽しむ花木の代表と云われています。
・全開前の八重咲きクチナシの花です。
果実は一重咲きものに付きますが、八重咲きには付きません。
また、果実は山梔子(さんしし)と呼ばれ、日本薬局方にも収録された生薬の一つで、煎じて黄疸などに用いられたり、布などの染料として利用されますが、無毒なので、布以外にも、きんとんや沢庵の着色料にもなるそうです。
・秋になると果実がこのように赤く熟します。(ネットより)
「クチナシの花」と言えば、昭和48年(1973年)にレコードの売り上げ枚数が150万枚の大ヒット曲となった渡 哲也の歌がありますが、作詞家の水木かおるさんはこの白い花をイメージして作詞されたのですね。
〽 いまでは指輪も まわるほど
やせてやつれた おまえのうわさ
くちなしの花の 花のかおりが
旅路のはてまで ついてくる
くちなしの白い花
おまえのような 花だった